【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男［その110］

 

＜注意＞

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。

西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。

長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。

［サイボーグなAMG（続き５）］

「『AMG』はな、三菱自動車の『chauffeur driven』な『デボネア』だけやのうて、三菱自動車の『ギャラン』も『チューニング』したんや」

ビエール・トンミー先生は、三菱自動車と『AMG』との提携に関する講義を続ける。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ベンツに深く関係する『AMG』に関するものとなっていた。

「おお、そうだったんですかあ！まさに『ギャランドゥ』しちゃったんですね！？」

「はあ？『ギャランドゥ』？」

「あれ、先生、『ギャランドゥ』はご存じありませんか？」

「聞いたことあるような気いもするけど、知らんで。どうせ、オゲレツなもんやろ」

「それは、西城秀樹にも、もんたよしのりにも、松任谷由実にも失礼ですよ」

「いつも失礼なことしか云わんアンタから、失礼、と云われんのは心外やなあ。西城秀樹は知っとるで。広島におった頃には、山陽高校にいたんやろ」

「ええ、西城秀樹は、私たちの一歳下ですから、ほぼ同時期に広島にいたんですね。先生と私は、広島皆実高校でしたが」

「は？何や『カイジツ』高校て？ワテ、松任谷由実も知っとるわ。ユーミンやろ。けど、その何や、もんもんしたあ、云うんは。でも、説明せんでエエで。聞きとうないで」

「『もんたよしのり』のことを『もんもんしたあ』とするのは、さすがです。変態の面目躍如ですね。『もんたよしのり』は、『ダンシング・オールナイト』という曲を大ヒットさせた『もんた＆ブラザーズ』というバンドのボーカルで、西城秀樹の『ギャランドゥ』という曲を作詞・作曲したんです。『ギャランドゥ』は、『もんたよしのり』の造語で特に意味はないんだそうですが、西城秀樹が芸能人の水泳大会で、水泳パンツからはみ出せた毛を見て、それを『ギャランドゥ』と名付けたとされているようなんです」

「そないな説明、聞きとうない、と云うたやろに。でも、やっぱりオゲレツなもんやったな。けど、そんなん、『AMG』とは何も関係あらへんやないか」

「いえ、『ギャランドゥ』は男らしさの象徴です。『ギャラン』（galant）は、フランス語で『勇ましい』といった男らしさを意味する言葉ですので（あ、失礼、『SNCF』の大家の先生には、まさに釈迦に説法でしたね）、『AMG』で、それを更にパワーアップさせた（男らしさを増した）のではありませんか。それは、まさに『ギャランドゥ』ですよ。『AMG』は、三菱自動車の『ギャラン』を更に『ギャラン』（galant）『する』（Do！）、だったんだと思います」

「アンタ、妄想とコジツケの天才やな。『AMG』は、三菱自動車では、結果として（販売実績いう意味や）、思うように『ギャランドゥ』できひんかったかもしれんが、ベンツの『AMG』はちゃうで。まさに『ギャランドゥ』やでえ」

「よっ、先生。『ギャランドゥ』採用ですね！」

（続く）