2021年6月27日日曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その132]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。



[大王イカなAMG GT(続き10)]



「今から30年程前、ワテの家の裏の表通りの一本隔てた空き地に、1億5千万円の建売が十数軒建ったんや。今なら2億円の建売りやな。繰り返すでェ、1億5千万円の建売りやで」


ビエール・トンミー先生は、何故か、ベンツではなく建売住宅の話をiMessageで始めた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『AMG GT』についてのものへとなっており、自分が2台目としてのスポーツカーを持つとしたたら、迷わず『AMG GT』とするとし、その実例を挙げるところであった。


「平均的な金額の厚生年金受給者が、年金全額を投入して購入するにしても、1000ヶ月かそれ以上かかります」

「もう厚生年金の話は、エエて。普通の建売りは、露骨に同じデザインの如何にも『建売りです』ちゅう造りやが、そこは1億5千万円。全体的に同じテイストのデザインやが、一軒一軒は個性がある家や」

「同じ広島皆実高校出身で、同じ知的レベル、同じ美的レベルだが、それぞれ個性がある先生と私との関係のようですね」

「せやから、『カイジツ高校』なんて知らへんし、オゲレツなアンタと一緒にせんといてな。でな、そこの1億5千万円の建売の一軒が、入居2年過ぎて、何と全部更地にして新築したんや。何も家付きやのうて土地だけ買えばエエものを。全くの注文住宅やさかい、そこだけデザインが全然チャウんや。余程の金持ちなんやな。その家は注文住宅やさかい、他の家が駐車場1台に対し、自動扉付きの2台用の駐車場なんや。その駐車場に鎮座してたのが、『Sクラス』と『SLクラス』やったんや」

「え?蒸気機関車を持っっているんですか、そこの住人は?」




「見え見えのツッコミやなあ。『SLクラス』のことは、その内、ちゃん講義したるが、ベンツのスポーツカーや。『SLクラス』に乗るのはベンツ好きに決まっとる。そんな人が1台目に選ぶのは、『Sクラス』や。な、実例があるやろ」

「なるほどお.....ベンツの世界は、深いですねえ。私、先生の講義で、すっかりベンツー(ベンツ通)になったつもりでいましたが、まだまだ勉強が足らないようです」

「『ベンツー』云うんは、ちょっと汚いけど、確かに、アンタ、そんじょそこらのベンツ乗りより、ベンツには詳しゅうなっとると思うで。この建売りには後日談があるで。もう、これらの住宅が建って30年やろ。皆さん、建て替えはったわ。こんどは全部注文住宅やな。これがまた、揃いも揃って豪邸なんや。せやから、この1億5千万の10数軒の建売り区間は、今でも豪邸区画なんや。それでも何軒かは当初の建売りのままなんや。そこは1億5千万の建売りや。新しく建新築した注文住宅と並んでも全く引けを感じない豪邸感やで」

「先生のお宅は、5億円の豪邸なんでしょう?いや、10億円でしたでしょうか?」

「な、アホな」



(続く)




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