<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[大王イカなAMG GT(続き8)]
「コレは難しい質問や」
ビエール・トンミー先生は、iMessageながら、口を『へ』の字とし、唸った。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『AMG GT』についてのものへとなっていたが、エヴァンジェリスト氏が、『AMG GT』の方が、『Sクラス』より『上』なのかと訊いてきたのだ。
「対象の顧客が全然違うんや。『Sクラス』は、移動手段の最高峰。『AMG GT』は、趣味の最高峰。価格帯は『AMG GT』の方が高いが、最高価格は殆ど一緒。どちらが『上』とは云えんと思うで」
「『スーパー・マン』と『アンナイザー』との関係のようなものですね。『アンナイザー』の方が、若干、時給は『上』ですが、東京都の最低賃金より少し高いだけですからね」
「また訳分らんこと云い出しよるけど、無視するで。『AMG GT』について、ただ云えるんは、『AMG GT』を普段の移動手段として使う人は余程の変人やちゅうことや」
「『スーパー・マン』は、日常的な業務ですが、『アンナイザー』は、随時発生する特殊任務ですからね」
「無視、無視。『フェラーリ乗り』ちゅうんは、ジュリー(古いな、昭和の青春時代や)がド派手な舞台衣装着て、文教都市の『国立』の街歩く様なモノで異様やが、『AMG GT』が、そこまでアホちゃうて、もっと知的や。けどな、そないなジュリーと同じ空気感があるで(ジュリーがホンマにド派手な舞台衣装着て、『国立』の街を歩いたことあるかどうかは知らへんけどな)。せやから、アンタんとこのスーパーに『AMG GT』 で買い物に来るのは異様で場違いも甚だしいんや」
「確かに、『スーパー・マン』は、エプロンをして任務に就きますが、『アンナイザー』は、フェースシールドを付けて任務を遂行することが求められるんです。非日常の世界です」
(続く)
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