2021年6月11日金曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その116]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。



[サイボーグなAMG(続き11)]



「なんや、その含み笑いは。何、云いたいねんな?」


ビエール・トンミー先生は、『ふふ』と含み笑いをしてきた生徒エヴァンジェリスト氏に問い質した。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ベンツに深く関係する『AMG』ついてのものとなっているが、先生の『Eクラス』は『AMGライン』であることから、ハンドルも『D』形となっており、それを先生が気に入っている理由についてのやり取りとなっていた。


「『平とう云うたら』と、先生は仰いましたが、先生の『Eクラス』ガ、『AMGライン』でハンドルが『D』形となっており、その結果、ハンドルの底の部分が『平たい』ところが宜しかったのではありませんか?」

「ええ?ええ、ええ、ええ?何、云うてんのや?回りくどうてよう分らへんで」

「ですから、ハンドルの底の部分が『平たい』のが、先生にとってはご都合が宜しかったからなのではありませんか、と申し上げているのです」

「前よりは回りくどうはのうなったが、やっぱり意味が分らへん」

「しらを切るおつもりですね。では、申し上げ方を変えましょう。ハンドルの底が円形だと、当ってしまうのでしょう?」

「は?何に当るちゅうねん?」

「特に、助手席に美しい、芳しいご婦人をお乗せになった時には、当ってしまうのでしょう」

「アンタ、まさかあ…」

「まさか、ではなく、マタか、でしょ。ええ、そうですよ、マタにおしまいの『凶器』です。ハンドルの底が円形だと『凶器』に当ってしまいますものね。先生がお持ちの程の『凶器』ですと」

「ええ、もう止めえや、オゲレツは!それに、ワテのアレはもう、そりゃションボリしてしもうて…ああ、アカン、アカン!そないなオゲレツ話には乗らへんで。エエか、ワテは、『AMGライン』でハンドルが『D』形で気に入っとるんは、希少性や。『AMG』は格好エエんや」

「では、どうして、『AMGライン』なんぞという『AMG』であって『AMG』ではないようなものにお乗りなんですか?『AMG』の『Eクラス』にされればいいではありませんか」

「『AMGライン』でエエやないか。確かに、『AMG』はモンスター・エンジンやけど、AMGラインはエンジンはノーマルや。『AMG』は、強烈にパワーアップしたサイボーグみたいなもんやな。せやけど、『AMGライン』は、外見内装が『AMG』と一緒なんや。見た目の違いは、エンブレムだけや。ワテの『Eクラス』の外観は『AMG』と一緒やかさい、ズルしてエンブレムだけ変えれば、ワテ『AMG』やで、と威張れるで」

「馬脚を露しておしまいですね。そんなズルをするくらいなら、最初から『AMG』にされればよかったではありませんか。どうして、『AMG』にされなかったのですか?」



 


「うっ……」



(続く)




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