「(『三國連太郎』は、『川崎敬三』の才能を本当に評価したんだろうか?ああ、そんなことどうでもいい。くだらん!)」
と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏からの謎かけのような言葉の例に翻弄されている自分を嫌悪した時、その謎を解いてくるような、いや、もっと謎をかけてくるようなiMessageが、エヴァンジェリスト氏から届いた。
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「『敬三』が本名じゃけえね」
「まあ、どうでもエエことやが、『川崎敬三』はんは、本名やったんやな」
「じゃけえ、ワシが云うとる『敬三』は、『川崎敬三』じゃないけえ。『川崎敬三』の本名は、『陶山惠司(すやま・やすじ)』なんじゃと」
「興味ないで」
「『敬三』は、『敬三』が本名で、あくまで仲間内の番長が、『憲(ケン)』いう名前で、その弟分みたいに見られとったけえ、『ショーケン』なんじゃと」
「なんや、『萩原健一』のことかいな。まあ、どうでもエエことやが」
「『萩原健一』のこと、どうでもエエはないじゃろうねえ!」
「いや、『萩原健一』の本名が『敬三』でもなんでもどうでもエエし、そもそも『萩原健一』のこと自体、どうでもエエんや。なんで、アンサンと『萩原健一』のことでやり取りせなアカンのや?」
「そりゃ、アンタが、『眞一』のことを持ち出してきたけえよおね。アンタが、『千葉真一』の名前を『千葉眞一』にしたええ、」云うたんよ」
「ああ、それは云うたな。でもや、『萩原健一』のことなんか云うとらへんで」
「でも、『眞一』のことを『眞一』と呼び捨てにするけえ、その内、『ショーシン』と、『ショーケン』みたいな呼び方するんじゃあないかあ、と心配になったけえよ。『眞一』は、ゴーグルをおデコに付けて牛乳飲んだりせんけえ」
「はあ?なんで、ただの『眞一』をいきなり、『ショーケン』という呼び方すんねや?『萩原眞一』いう名前の人やったら兎も角や」
「ほうよね。『眞一』いうたら、『萩原眞一』じゃろうがあ」
「誰や、それ?」
「なんねえ、アンタも会うたことあるじゃろうに。『イェイツ』の専門家よお。確か、『日本イェイツ協会』の理事もしとるんじゃあないかあ思うんよ」
「『日本イェイツ協会』のことなんか知らへんで。興味かてないし、そんな協会の理事に知合いはおらへん」
「まあ、今、『萩原眞一』は、天下の慶應義塾大学理工学部の名誉教授じゃけえ、接点はないじゃろうけどのお」
「ああ?....ああ?!名門の新宿高校を出て、慶應義塾大学の英文だった…」
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「(ああ、そういうことだったのか!確か、アイツの都立大学の(と云うか、目黒区八雲の)下宿で会ったことがあったなあ)」
と、ビエール・トンミー氏は、八雲にあったお屋敷の2階の8畳間を思い出した。
(続く)
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