「(オリンピックに『借り物競争』は面白いが、問題は、『借り物』のお題をかいた紙の言語だ。世界中から選手は来ているから、出場選手に理解できる言語で書いてないといけないだろう。英語なら大体、判りそうだが、英語のできない選手もいるだろうし、『借り物』によっては、その英語表現を理解できない場合もあるだろう。そうだ!iPhoneを一緒につけておいて、翻訳アプリを起動しておき、直ぐに翻訳できるようにしておけばいいかもしれない!)」
と、ビエール・トンミー氏が、ついつい、友人のエヴァンジェリスト氏のオリンピックに『借り物競争』を、というくだらない発想に自らの思考を付き合わせて、自身もくだらない想像を巡らしていると、エヴァンジェリスト氏から、その想像を超えるiMessageが届いた。
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「アンタも借りられるかもしれんで」
「え?」
「『借り物競争』で、アンタも『借り物』にされるかもしれんけえ、覚悟しときんさいよ」
「?…ああ…」
「ほうよねえ。『借り物』が、『SNCFの大家』とか『インモー研究家』いうて書いてあるかもしれんけえ」
「ほなアホな」
「『広島皆実高校出身のハンサムでダンディーなお爺様』とあるかもしれんで」
「確かに、『ハンサムでダンディーなお爺様』ならワテになるかもしれへんが、『広島皆実高校出身』はちゃうで。ワテ、『カイジツ高校』なんて知らへんから、選手がワテを借りに来ても、『ちゃいますで』と断りまんがな」
「その選手が、金髪でスタイル抜群のエエ匂いのする選手でも断るん?」
「お!その場合は…」
「金髪でスタイル抜群のエエ匂いのする選手が、アンタの手を引いて、一緒に新国立競技場のトラックを走るんよ。『一緒にいらして』と何語か分らんけど、アンタに云うて、アンタの体を自分の体の方に引き寄せるんよ。そしたら、その金髪でスタイル抜群のエエ匂いのする選手の胸の辺りにアンタの腕が当たるんよ。なんか、柔らかいんよ!」
「おお、柔らかいんか!?」
「そしたら、金髪でスタイル抜群のエエ匂いのする選手が、『んまっ!』と云うて、アンタにウインクするかもしれんよ」
「おお、ウインクするんか!?」
「で、『アタシをお姫様抱っこして走ってもらった方が早くゴールできるかも』云うてくるかもしれんよ」
「ええ!ワテ、金髪でスタイル抜群のエエ匂いのする選手をお姫様抱っこするんか!?」
「で、ゴールした後、勿論、感謝の『チュー』されるんよ」
「ウオーっ!『チュー』されるんか!?」
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「(んぐっ!んぐっ!んぐっ!)」
と、忘我のビエール・トンミー氏は、iPhone14 Proを持たない左手で股間を強く抑えた。
(続く)
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