2023年6月26日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その165)

 


「(あ、いかん、いかん。アイツ並みの駄洒落だ。アイツが云っているのは、『玉入れ』の、いや、正確には、『全日本玉入れ』いうらしい競技の『アンカーボール』の『アンカー』であって、iPhone用の充電器なんかを作っている『Anker』ではないのに)」


と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏とのiMessaeに向かう姿勢を改めるように、背筋を伸ばして、自らの肉体そのものの姿勢を改めて見せた時、エヴァンジェリスト氏から、駄洒落を見透かし方のようなiMessageが届いた。



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「アンタ、ひょっとして、携帯の充電器なんかを作っている会社の『Anker』のことを思うとったんじゃあないかあ思うんじゃけど、『アンカーボール』は、英語じゃと、『ball-anchor』じゃけえね」

「いや、別に『Anker』のこと考えたんとちゃうけど、『Anker』と『アンカーボール』の『アンカー』(anchor)は…)」

「そうなんよ。同じなんよ」

「え?お、おお…」

「アンタあ、SNCFの大家で、『ハンカチ大学』商学部のフランス語経済学で『優』をとったこともあるフランス通じゃけど、基本は、「ベンツァー』じゃけえ、ドイツなんじゃろ」

「その「ベンツァー』いう云い方は、ちょっと汚らしいけど、そやで、『ベンツ』をこよなう愛するワテは、どちらかと云うたら、フランス系やのうてドイツ系や」

「じゃけえ、『錨』を意味する英語の『アンカー』(anchor)がドイツ語じゃと『Anker』じゃあいうことを知っとったんじゃね」

「お、おお、おお、その通りやで」

「でもの、『アンカーボール』は1個しかないんよ」

「そりゃ、そやろ、『アンカー』の、つまり、最後の玉なんやから。リレーの『アンカー』と同じやな」




「じゃろ。じゃけえ、『アンカーボール』は、間違うて握ってしまう玉じゃないんよ」

「なんや、『アンカーボール』の他に特別なボールでもあんのかいな、『アジャタ』( AJATA)の『玉入れ』では?」


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「(ああ、またアイツの術中に嵌ってしまってるう)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏に翻弄されるづける自身の顔が部屋の壁に掛けられた鏡の中で歪んでいるのが眼の端には入ってきていたが、見ようとはしなかった。



(続く)






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