「(逆襲だ!)」
と、勢い込んだビエール・トンミー氏は、両方の鼻の穴を大きく開き、『ふーんっ!』と鼻息を吐いた。
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「『新島』なんや」
「え!そうじゃったん!?」
「知らんかったやろ」
「『ジョー』さんが『モアイ像』を渋谷に建てたん?どうして、『上京区 寺町通り丸太町上ル松陰町18』に建てんかったんじゃろ?」
「誰や、『ジョー』はんて?まさか『バイデン』やないやろし…あ!ワテは興味ないし、よう知らんけど、『あしたのジョー』の『ジョー』なんか?」
「アンタあ、巫山戯るんもいい加減にしんさいよ!なんで、アメリカの大統領が、日本に『モアイ像』建てるん?『あしたのジョー』は、もっと滅茶苦茶じゃないねえ。あれは、漫画/アニメの主人公で実在せんのんよ。アンタあ、そうようなことも分らんようになったん!?」
「いや、つい、アンサンのペースに巻き込まれてもうて…」
「他人のせいにしたらいけんよ。放っといたらアンタ、『ジョー樋口』まで出してくるんじゃないん?ワシ、『ジョー樋口』が馬場の『全日本』に行ってから、好かんけえね」
「コラっ!アンサンこそ、エエ加減にしいや。『ジョー樋口』て誰か知らへんが、『馬場の』云うところを見ると、どうせまたプロレスラーかなんかなんやろうけど、話を逸らすんやあらへん」
「おお、アンタあ、『ジョー樋口』知っとったん?確かに、『ジョー樋口』は元々はプロレスラーで、でもその後、外国人プロレスラーの係やらレフェリーになった人なんよ。でも、ワシが云う『ジョー』は、『ジョー樋口』でもないんよ」
「なら、誰なんや?」
「じゃけえ、『上京区 寺町通り丸太町上ル松陰町18』云うたじゃろうがいねえ」
「おお、そこや!」
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「(そうだった。『ジョー』も意味不明だが、『上京区』云々も意味不明だったんだ)」
と、ビエール・トンミー氏の前には、今更ながら、もう一つの疑問の壁が立ちはだかった。
(続く)
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