「(アイツに『内田有紀』の名前を出されて、ついつい乗ってしまったが…)」
と、ビエール・トンミー氏が、視線を股間に落とし、そこに微かに生じていた『異変』にようやく気付いていると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のから、いつもの盗人白々しい返信iMessageが届いた。
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「ほうよねえ。ワシ、なんでアンタに、『大垣共立銀行』のATMのこと、はなさんといけんのん?」
「ワテが訊いてんのや」
「ああ、そうじゃ。アンタが、『水饅頭』のこと興味持ったけえじゃ。『大垣』の『金蝶園総本家』の『水饅頭』は美味しいけえね」
「いや、ワテは『水饅頭』に興味持ったんやあらへん。『山本五十六』はんが、新潟『長岡』の『川西ナンチャラ』ちゅう店の『水饅頭』が好きや、みたいなこと云うたんやないか」
「『ミスター・メモリー』のアンタらしゅうないで。ワシ、『山本五十六』は、『水饅頭』が好きじゃったんじゃと、とは云うたけど、『川西屋本店』の『水饅頭』を好きじゃった、とは云うとらんで。それに、『川西屋本店』は『水饅頭』作っとらんし」
「なら、なんで、その『川西ナンチャラ』店のこと、持ち出してくんのや」
「『山本五十六』が、『川西屋本店』の『酒饅頭』で『水饅頭』を作ったらしいけえよおね」
「『酒饅頭』で『水饅頭』を作った?アンサン、また滅茶苦茶云うてるで」
「文句なら、『山本五十六』に云いんさいやあ」
「ふん!どうせ、『酒饅頭』を水風呂につけるみたいに水に浸けて食べた、とでもぬかすつもりやろ」
「ぎょ、ぎょ、魚類、人類、ルイルイ『太川陽介』」
「ふん!」
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「(意味不明だ。『太川陽介』?俳優だったか?いや、タレントか?いやいや、どうでもいい)」
と、ビエール・トンミー氏は、なんとなく聞き覚えのある『太川陽介』という名前に若干の引っ掛かりを感じながらも、心の中の黒板から、その名を消した。
(続く)
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