「(あの映画は、全編、フランス語だった。『ルイ15世』を演じた『ジョニー・デップ』のフランス語は、大したものだった。本人曰く、『昔、フランス人の恋人が居たからフランス語は話せる』だ。『どれだけ話せるかというと、彼女の父親に、アナタの娘は私の子供を宿しました、と云うくらい」…とのことだった)」
と、ビエール・トンミー氏が、その『あの映画』を思い出し、『ジョニー・デップ』に感服し、感服した自分に酔っていると、その酔いを醒ますような、くどいiMessageが、友人のエヴァンジェリスト氏から入ってきた。
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「じゃけえ、『メトレス・ロワイヤル』じゃろ?アンタあ、『メトレス』を『ウエイトレス』と聞き間違えたフリして、話を逸らそうとしてもダメじゃけえ」
「あ..ああ、せや…『メトレス』は、『ウエイトレス』やあらへん。フランス文学の修士様のアンサンは、分ってるやろとは思うたけど、ちょっと試してみたんや。すまんかったなあ」
「そりゃ、『SNCF』の大家のアンタと違うて、ワシは、『東京日仏学院』の『ディクテ』から『逃亡』した情けない修士じゃけえね」
「まあ、そないに、ひがまんといてや」
「『マリ=ジャンヌ』は、自分の生い立ち(私生児)とか身分とかをひがまんで、『メトレス・ロワイヤル』に上り詰めたんじゃないん?よう知らんけど」
「『マリ=ジャンヌ』?」
「ああ、『マリ=ジャンヌ・ベキュー』よおねえ。まあ、ひがまんどころか、『素行』が悪かったんじゃろ?『ウエイトレス』はせんかったんかもしれんけど、美容師見習いしたり、大きな家の侍女なんかしたけど、『素行』が悪うて解雇されたけど、でも、『メトレス・ロワイヤル』、つまり、『公妾』にまで上り詰めたんじゃろ?」
「あ!『ジャンヌ・デュ・バリー』やな」
「何を今更。アンタあ、最初から、『メトレス・ロワイヤル』のことっとったんじゃろうにい。『メトレス』(maîtresse)が、『女主人』とか女性の『教師』とかいう意味の他に『愛人』いう意味もあって、『メトレス・ロワイヤル』(maîtresse royale)が、『公妾』じゃあ、いうことは、最初から知っとったんじゃろ」
「ああ、ワテ、ジョニー・デップが『ルイ15世』を演じた映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』を見たんや」
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「(だけど、アイツ、やっぱり油断ならん男だ。ボクが、<ぎょ、ぎょ、魚類、人類、ルイルイ『太川陽介』>と聞いて、その『ルイルイ』から、『ジョニー・デップ』というか、『ジョニー・デップ』が演じた『ルイ15世』を発想したこと、発想するであろうことを察していたのか!?アイツ、ただの『うつけ』ではない)」
と、ビエール・トンミー氏は、あらためてアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が、『広島皆実高校』の『1年7ホーム』で同級生となった時に、休憩時間にクラスメイととプロレスごっこに興じる一方、授業で見せた秀才ぶりを思い出した。
(続く)
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