「(でも、アイツのことだ。『ドリー・キムラ』のことを素直には説明してこないだろう)」
と、ビエール・トンミー氏が予測した通りに、という云い方が、二律背反的となるような『斜め上から』のiMessageをアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が送ってきた。
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「『ドリー・キムラ』は、『ドリー・ファンク・シニア』とも『ドリー・ファンク・ジュニア』とも関係ないけえね」
「『ドリー・ファンク・シニア』のことも『ドリー・ファンク・ジュニア』のことも訊かへんで」
「ああ、ワシも、『ドリー・ファンク・ジュニア』が、『ジン・キニスキー』の次のNWA世界チャンピオンじゃったことは説明せんけえ」
「あ~あ」
「『ドリー・ファンク・ジュニア』の父親が、『ドリー・ファンク・シニア』であることも、説明せんけど、『ジュニア』と『シニア』いう言葉で、まあ察しはつくじゃろう」
「な~んにも察したりせーへんで」
「『ドリー・キムラ』は、『ドリー・ファンク・シニア』や『ドリー・ファンク・ジュニア』、それから、『ドリー・ファンク・ジュニア』の弟の『テリー・ファンク』みたいに『スピニング・トーホールド』でリング上をクルクル回ったりせんけえ」
「アンサンの話で、ワテの脳味噌、頭ん中でクルクル回ってまうがな」
「そうなんよ。『ドリー・ファンク・ジュニア』が、『ジン・キニスキー』を破ってNWA世界チャンピオンになった時の映像を、『日本プロレス中継』で見た時は、ワシの頭の中は、『?』マークがクルクル回ったんよ。『スピニング・トーホールド』いう技は見たことも聞いたこともなかったけえ、なんか若いプロレスラーが、寝転がった『ジン・キニスキー』の上に立って、なんか知らんがグルグル回っとるけえ、何しよるんならあ?思うたんよ」
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「(アイツ、ある意味、見事だ。どんな話でも強引に自分の方に持って行くからなあ)」
と、言葉では褒めながら、ビエール・トンミー氏の頬は、微かに歪み、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏への軽蔑を表した。
(続く)
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