「(ああ、ボクは、そうだ、『ヘンタイ』だ。NHKの『ヒューマニエンス』の『”体毛”を捨てたサル』の回で、眼を凝らすようにして『インモー』の研究をしていたことも、若き日の『風吹ジュン』が白い肌を見せた映画『蘇る金狼』を『DIGA』に保存していることも、家内は知らない…)」
と、ビエール・トンミー氏が、自らの恥ずかしい性癖を意識したことで、俯きながらも、俯いた視線のその先の股間に、微かな『異変』を生じさせていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、それを見透かしたかのようなiMessageが入ってきた。
[参照]
【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その114]
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「でも、心配しんさんな。ワシ、アンタの奥様に、『”体毛”を捨てたサル』のことも『蘇る金狼』のことも云わんけえ」
「ああ、頼むで」
「での、問題は、『カクレヘンタイ』じゃないんよ。『イースタンクラウンアネモネフィッシュ』と『カクレクマノミ』は確かに似とるんよ。じゃけど、『イースタンクラウンアネモネフィッシュ』の方が、オレンジ色の部分の黒い縁取りいうか『隈取り』みたいなんが、太うてハッキリしとるんよ。『カクレクマノミ』の『クマ』は、歌舞伎の『隈取り』の『隈(クマ)』から来とるらしいんじゃけど」
「『カクレヘンタイ』のこと秘密にしといてくれるんなら、ワテは、『ニモ』が『カクレクマノミ』でも『イースタンクラウンアネモネフィッシュ』でもかめへん。けど、なんで、ワテ、アンサンから、『ニモ』についての講義を聞かなあかんのや?」
「しっかりしてえや。ワシ、『ニモ』のことじゃのうて、『ドリー』のこと、話しとったんよ。『ドリー』の関係で、『ニモ』のことも話しただけじゃけえ」
「ああ、そや、そや、『ドリー』やった。いや、ちゃうやろ。ほんまに話しとったんは、『ドリー』やのうて『ドリー・キムラ』やったで」
「ギョギョッ!」
「おっと、もう『漁業協同組合』はいらんで。『ドリー・キムラ』て、誰や?オナゴなんはもう分っとるで。『ラスベガス生れの日系三世の女性』やな?」
「ということになっとるみたいじゃね」
「『ということになっとるみたい』?なんや、他人事やないか」
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「(いや、そうかあ。『ドリー・キムラ』て、『ラスベガス生れの日系三世の女性』という架空の存在なのか?)」
と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏の言葉尻から、これまで騙されてきたかもしれないことへの屈辱を感じたが、同時に、その言葉尻から真実を推定する自身の能力への矜持も感じた。
(続く)
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