「(ああ~!どうでもいい。どうでもいいんだ。『ナンヨウハギ』がどうしたと云うんだ?)」
と苛立つビエール・トンミー氏は、その苛立ちをそのまま、曲折を重ねる友人のエヴァンジェリスト氏へのiMessageに表した。
====================================
「あんなあ、アンサン、ワテになんで魚のこと、話してんのや?『ナンヨウハギ』は、美味いんかどうか知らへんけど、ワテ、興味あらへんねん」
「アンタあ、『ドリー』を食べるん?」
「え?『ドリー』?なんで、ここで『ドリー』やねん?アンサン、確か、『ドリー』は、『ナンヨウハギ』やあらへん、と云うてたやんか。『ナンヨウハギ』やのうて、『スズキ』や、と云うてたんやなかったか?」
「あののの、ワシ、『ドリー』は『ナンヨウハギ』じゃない、とは云うとらんで。『ドリー・キムラ』は、『ナンヨウハギ』じゃない、と云うたんよ」
「え?『ドリー』と『ドリー・キムラ』とはちゃうもんなんか?」
「そりゃ、『ドリー・キムラ』は、人間で、魚じゃないけえ」
「なら、『ドリー』は、魚なんか?」
「ほうよね。『ドリー』は、『ナンヨウハギ』いう魚なんよ。ほいで、魚の『スズキ』の一種なんよ。でも、尾ビレに毒があるとも聞くけえ、食べん方がええで。それに、子どもたちは、アンタが『ドリー』を食べるところを見たら、ショック受けるじゃろうけえ」
「なんでや?ワテが、その『ナンヨウハギ』の毒に当って、アンサンみたいなオゲレツになってもうて、その姿が子どもたちには見せられるもんやあらへん、とでも云うんか?」
====================================
「(ボクは、変態だが、アイツみたいなオゲレツではないんだ!)」
と、ビエール・トンミー氏は、誰に対してというものではなかったが、そう強く主張した。
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿