2024年6月4日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その509)

 


「(まあ、いいや。アイツ、勝手に説明するから、相槌を打ってればいいんだ)」


と、ビエール・トンミー氏が読んだ通り、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏は、滔々と解説を続けるiMessageを送ってきた。



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「『評価・換算差額等』は、一種の含み損益じゃけえ、未確定じゃいうても、株主の持分で、これも『自己資本』じゃろ?」

「ああ、未確定やけど、そやで」

「で、残る『新株予約権』なんじゃけど、こりゃ、新株を予約する権利を持つんが、現在の株主とは限らんけえ、『自己資本』とは云えん、思うんよ」

「おお、その理解でエエで」

「じゃけえ、『自己資本』いうんは、ざっくり云うたら(『少数株主持分』のこともあるけど、省略するけえ)、『純資産』から『新株予約権』を引いたもんよね?」



「まあ、それでエエやろ。ほんまのところは、『少数株主持分』のこともあるんやけどな」

「ほいで、この『自己資本』を『総資産』で割った『自己資本比率』なんじゃけど、勿論、その値が高い程、ええんは、云うまでもないんじゃけど」

「ああ、云うまでもあらへんで」

「『自己資本比率』がどのくらいあったらええかは、業種によって違うけえ、一概にゃあ云えんけど、まあ、30%以上はあったほうがええ、とはよう云われとるんじゃろ?」

「ああ、云われとるで」

「50%以上あったら、結構、安心な企業いうことになるんよね?」

「ああ、安心やな」

「アンタあ、さっきから相槌ばっかしじゃないねえ」

「え?あ、そうかあ?いや、アンサン、よう理解でけてるさかい、ワテが口を挟むまでもないんや」

「当り前すぎる説明が退屈で、欠伸でもしとるんじゃないん?」

「あ、あれえ!バレてもうたかあ。アンサンには、敵わんなあ」


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「(危ない、危ない。アイツの云ってること、さっぱり解らないから、本当に欠伸をしていた)」


と、ビエール・トンミー氏は、肩を窄め、口を『への字』にした。


(続く)






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