「(尤も、今回のボクのベンツ選びも、アイツと同じようなものだったんだ、最初は)」
と、ビーエル・トンミー氏は、自然に、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の呪縛を逃れ、本来のテーマへと立ち戻り、エヴァンジェリスト氏にベンツ選びの経緯の解説を始めるiMessageを送った。
====================================
「ああ、アンサン、ひねくれもんやさかいなあ。でも、ワテのベンツ選びも同じようなもんやったんや」
「あれ?アンタの『アレ』も捻れとるん?ワシのは、ちょっと『右旋』な感じなんよ。『BS松竹東急』、『BSよしもと』、『BSJapanext』なんかと同じかもしれん。アンタの『アレ』は、『左旋』なん?」
[参照:チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その417)]
「またオゲレツかいな。アンサン、どこからでもオゲレツに持って行くんは、ある意味、大したもんやけど、ワテ、今、真面目に話してんのや。ちゃんと聞きいな」
「ああ、アンタ、金持ちじゃけえ、迷わず、ベンツも『松』にしたんじゃね」
「ちゃう、ちゃう。ワテも、最初、選ぼうとしたんは、『梅』やったんや。一応、確認の為、説明しとくけど、ベンツの新型『Eクラス』には、3種類のグレードがあんねん。『松・竹・梅』で、『松』が勿論、最上級なんや。あ、ここで、『勿論』ちゅう言葉に拘ったらアカンで。兎に角、『松』が最上級やねん。で、ワテが選ぼうとしたんは、最初は、『梅』やったんや」
「ああ、アンタ、恥を知る男じゃけえね。金持ちが、『松』を選ぶんは、如何にも感じで、下品いうか、成金のすることみたいに思うたんじゃろ?」
「まあ、考えてみたら、確かに、無意識裡かもしれへんけど、『恥を知る』ワテやさかい、そないな要素もあったかもしれへんな。でも、意識下では、ワテは、車両価格のいっちゃん安い『梅』を選ぼうとしたんや。何しろ、『松』の価格は、『梅+94万円』なんやで」
「おお!『94万円』!『93万円』を超えとるじゃないねえ」
「なん、当り前のこと云うねん」
====================================
「(アイツ、『93万円』で何を云いたいのか知らないが、こうやっていつも他人の話の腰を折ってくるんだ)」
と、口中で呟いたビエール・トンミー氏は、唇を歪め、不快さを表した。
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿