「(ボクは何か変なことを云ったのか?だとしても、アイツ、『ふふ』とだけ、こっちを嘲るように云ってきやがって!)」
と、ビエール・トンミー氏が、苦痛のような強い疑問が肉体に与えた影響から、なんとか脱し、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏への怒りに顔を赤らめ恥じていると、エヴァンジェリスト氏から、褒めているようで、その実、更に嘲るようなiMessageが入ってきた。
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「アンタあ、本当にさすがじゃねえ」
「なにがや?」
「知っとって云うとるんじゃろ?」
「え?何か分らへんけど、多分、そうやで。知っとって云うてんのや」
「そりゃ、アンタくらいになると、『旧会社法』も旧の『会社法』もないことくらい常識以前の話なんじゃろ?」
「え?ない?...ああ、あらへん、せや、あらへん。常識いう言葉を使うんが恥ずかしいくらい、当ったり前のことや」
「やっぱり、そうなんじゃね。ワシを試したんじゃね。んもー、イケズなんじゃけえ。でも、ほうなんよ。俗に『新会社法』いうけど、正しくは、『会社法』じゃろ?旧い『会社法』に対して新しいもんじゃけえ、『新会社法』と云われとるけど」
「んん?ああ、せやで」
「でも、ほんまのところ、それまで『会社法』いうか、旧い『会社法』いうもんはのうて、「商法第二編 会社」と「有限会社法」、「商法特例法」の3つの法律を総称して俗に『会社法』云われとったけど、商法の改正があった際に、その3つが統合されて作られた法律が『会社法』、つまり、俗にいう『新会社法』なんよね?」
「おお、アンサン、よう勉強しとるじゃないか」
「アンタこそ、大学を卒業してだいぶ経った頃できた法律じゃけえ、その中身まではよう知らんでも、『会社法』ができたくらいの情報は、天下の『ハンカチ大学』商学部出身のアンタには、『シンジケート』いうか、なんか『秘密組織』みたいなんがあって、そこから入ってくるんじゃろ?」
「お!アンサン、『組織』のこと知ってたんか?!」
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「(チクショー!アイツ、まだボクのことオチョクってきやがる。だが、『秘密組織』とか云われると、なんだか、本当にそんな組織があって、ボクもそこに所属しているような気がしてくる)」
と、ビエール・トンミー氏は、オチョクられていると思いながらもいい気になってしまっていた。
(続く)
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