「(アイツ、いつも結局は、話を自分のことに持っていこうとするからなあ。だけど、『ナフコ』の前に何の話をしていたんだったか…?)」
と、『ミスター・メモリー』の異名を持つビエール・トンミー氏を持ってしても、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の撹乱に、記憶の配線がぐちゃぐちゃになっていると、エヴァンジェリスト氏から、お叱りiMessageが入ってきた。
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「アンタあ、しっかりしてえや。アンタ、『ミスター・メモリー』じゃろうにい。『アパッチ砦』じゃないねえ」
「あ!おお、おお、『アパッチ砦』や!けど、『アパッチ砦』から、なんでホームセンターになるんや?」
「なんでもかんでも『カンデオホテル』」
「意味不明や」
「ああ、すまん。松山に泊まる時にゃあ、『カンデオホテル 松山大街道』によう泊まるもんじゃけえ、ついのお。『『カンデオ』いう言葉がラテン語で『光り輝く』という意味があるくらいに、『カンデオホテル』は、アンタ並みに綺麗で、朝食ブッフェも豪華で美味しいけえ。でも、『カンデオホテル』は、あっちこっちにあって、静岡県にもあるけど、富士市じゃのうて、磐田市らしいのお」
「意味不明や、云うてるやろが。『カンデオホテル』が、富士市にあろうが、磐田市にあろうがどっちゃでもかめへんで」
「いやのお、『カンデオホテル』は富士市にない、いうことは大事でえ。富士市には、『ナフコ』があるんじゃけえ」
「あ、そこや!なんで、『ナフコ』のこと、アンサンと話してたんや?『ナフコ』が富士市にあるから、なんや?ちゅうこともあるで」
「『横山のやっさん』じゃないけど、怒るで、しかし!」
「アンさんに怒られる謂れはあらへん」
「何、云うとるん!?『アパッチ砦』のこと云うてきたんは、アンタの方じゃないねえ!」
「あ!確かに…」
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「(ああ、思い出せない!)」
と、ビエール・トンミー氏は、iPhone14 Proを持たぬ左手で、自らの頭を掻き毟った。
(続く)
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