「(家内を狙っていた男どもは、女王蜂に群れる蜂のごとく、溢れかえり、家内も、まさに難攻不落『砦』のように云われていたものだった)」
と、ビエール・トンミー氏が、自らの脳内で『砦』をイメージしていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、その『砦』の像から現実に引き戻すiMessageが入ってきた。
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「で、話を『最後の砦』に戻してええ?アンタあ、奥様との出会いを思い出して、『んぐっ!』しとるんじゃろうけど」
「その『んぐっ!』は、やめれ、云うてるやろが」
「男女の間の『砦』の陥落は、『快感』を伴うもんかもしれんけど、企業の財務上の『最後の砦』の陥落は、その企業の生死に関わることなんじゃけえね」
「そうやで、企業の財務上の『最後の砦』は、あれや、あれ…」
「『自己資本』じゃね」
「おお、せや、せや。それがのうなったら、企業はおしまいなんやで」
「アンタ、伊達に『フランス語経済学』で『優』を取っとらんねえ」
「その話はもうエエ。読者の皆さんも毎度毎度でもう飽きてはるやろ」
「『ナフコ』富士店の場所に以前あった『アパッチ砦』は、財務上の問題から崩壊したんか、自分で壊す事にしたんか知らんけどのお」
「ああ、それや。『ナフコ』の前に話してたんは、その『アパッチ砦』や」
「ほうよねえ。安売りスーパーじゃったらしい『アパッチ砦』よおねえ」
「なんや、『アパッチ砦』は、スーパーのことやったんか。アンサン、そこから、本来の話とは関係ない『ナフコ』やら『エロエロ光線銃』やら『カンデオホテル 』やらWebサーバー・ソフトのことへ話をそらしていったんや」
「他人聞きの悪いこと、云いんさんなや。もう一回、云うけど、ワシは、『砦』のこと云うただけじゃったのに、アンタが、突然、『アパッチ砦』云うてきたんじゃないねえ」
「あ、せやったな。それはすまんかった」
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「(そうだ。ボクが、『アパッチ砦』と云ってしまったんだ。財務分析の話なんかされても、ちっともピンとこなくて、『砦』と聞くと、どうしても西部劇、『アパッチ砦』が思い浮かんできてしまったんだ)」
と、ビエール・トンミー氏は、自身の中でしても仕方のないことと思いながら、言い訳の言葉を、唇をほんの少し動かすことで表した。
(続く)
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