「(普通だったら、自分が云ったこと、云った理由は覚えているんだが、アイツが、次から次へと)」
と、ビエール・トンミー氏が、自らの頭の中で、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏批判をしていると、そのエヴァンジェリスト氏から反論のiMessageが入ってきた。
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「ワシは、『砦』のこと云うただけじゃったのに、アンタが、突然、『アパッチ砦』云うてきたんじゃないねえ」
「あ…ありゃ、『砦』と聞いて、反射的に出てもうたんや」
「ああ、『Apache HTTP Server』が思い浮かんだんじゃね?」
「へ?...あ、ああ、せやで。アンサンも、『Apache』のこと、知ってたんか?」
「ワシは、SEでもネットワーク・エンジニアでもないけど、『Apache』(アパッチ)いう有名なWebサーバー・ソフトウエアの名前くらいは聞いたことあるけえ」
「おお、エエ心掛けや。『Apache』(アパッチ)は、有名なWebサーバー・ソフトウエアやで」
「アンタあ、やっぱり元『システムの鬼』じゃね」
「おお、ワテは、会社で30年以上、ほぼシステム畑で、システム上のなんか問題があったり、新しいシステムを作って欲しかったら、みんな、ワテのとこに行列作って来たもんやったけどな」
「アンタ、まさに『最後の砦』じゃったんじゃね。でも、その『最後の砦』も、システム・サポートを求めてきた社内一の美女の『襲撃』には、脆くも崩れ落ちたんじゃね?奥様の評判は、社内だけじゃのうて、取引先にまで及んどったそうじゃないねえ」
「アンサン、社外の人間やったのに、よう知っとるやないか」
「けど、『最後の砦』を陥落させたはずの奥様は、その『砦』の主の魅力に、『ミイラ取りがミイラになる』なった、いうことじゃね!」
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「(ふふ。確かに、ボクと家内との結婚は、社内を騒つかせたようだったなあ)」
と、ビエール・トンミー氏の頬からは、自然と笑みが溢れた。
(続く)
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