2024年6月19日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その524)

 


「(不整脈にはなっていないが、ドキドキは収まらない)」


と、ビエール・トンミー氏が、不安に駆られたままになっていると、その不安をさらに掻き立てるようなiMessageが、友人のエヴァンジェリスト氏から入ってきた。



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「アンタが、いや、騙されてしもうた男が、電話した銀行の『緊急番号!』がほんまもんじゃったら、大丈夫じゃろう」

「『ほんまもんじゃったら』?え!?あの電話番号も偽モンなんか?」

「あの電話番号?」

「いや、『その』電話番号や。そう、その『緊急電話番号!』に、直ぐに停止の連絡して今は、銀行の『ダイレクト』が使えん状況になっとるから、大丈夫や。あ、大丈夫や、と思うんやないか?」

「まあ、盗られてもせいぜい26億円くらいじゃろうけえ、心配いらんじゃろ」

「今のワテには冗談は通じんで。いや、騙された男の身になって考えたら、のことや。明日、朝9時に、銀行の対応デスクに電話や。とりあえず無事なことを確認したいし、被害を報告したいやろ、と思うんや。騙された男は、オータニさん程の大物やあらへんやろから、『26億円』は痛い..はずや」

「いや、オータニさんも驚く程の『大物』じゃろ。何しろ、『原宿の凶器』じゃ。『黒い巨砲』、『スゴい巨砲』じゃ」

「冗談は通じんて」

「まあ、アンタの、まあ、その口座は大丈夫じゃ」

何でわかるんや?」

「直ぐに凍結したんじゃけえ、問題ないで」



「そやな、誤って入力して、直ちに『オカシイ』と判断して、直ぐに銀行に連絡して止めた、んやろから大丈夫やな。悪人が大量のメッセージを出して、そ結果を確認して罠にかかったモノを回収するには時間がかかるよな。コレ気が付かんでそのままにしてたら確実に盗まれてたな」

「ほいじゃったら、ワシの身代金、払う余裕はあるじゃろう?」

「あ!せやった!」


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「(あ、そうだ!『あのこと』を危うく知られるところだった)」


と、ビエール・トンミー氏は、『あのこと』が既にバレていることに気付かない程、未だ動揺しているのであった。


(続く)






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