「(財務とかその分析とか、ボクは興味全くないんだ。興味あることだったら、もっと理解できるだろうし、理解できないなら研究して理解できるようにするんだけど)」
と、ビエール・トンミー氏が自らに対して言い訳をしていると、友人のエヴァンジェリスト氏から構わず、分るようで分ることのできないiMessageが続いてきた。
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「『自己資本』は、企業にとって、不測の事態が生じた場合、財務上の最後の砦じゃけえ、企業の安全性を見るんには、大事なんは確かじゃあ思うんよ」
「ああ、最後の砦や。『アパッチ砦』やな」
「あれ?アンタあ、『アパッチ砦』に行ったことあるん?」
「はあ?ある訳ないやろ。『アパッチ砦』は大昔のもんやで」
「いや、10年ちょっと前まではあったみたいで」
「え?そりゃ、DVDなんかじゃ、今でも観れるやろ」
「『アパッチ砦』のDVDあるん?」
「観たことあらへんけど、有名やさかいあるやろ」
「まあ、ネットで見ると、懐かしんどる人がおるみたいじゃけえ、誰か、解体される前に撮影して、DVDに焼いとる人もおるかもしれんねえ」
「なんや、『アパッチ砦』のセットが残されとったんか?」
「いや、ワシ、富士市にゃ行ったことないけえ、『アパッチ砦』のことよう知らんのんよ」
「富士市?」
「『アパッチ砦』の後は、『ナフコ』になったみたいじゃ」
「『ナフコ』?」
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「(ああ、頭が痛くなるう!)」
と、ビエール・トンミー氏は、頭を掻き毟った。
(続く)
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