2021年1月3日日曜日

【新春緊急公開質問状への回答】エヴァンジェリスト氏に起きたこと。[中編]

 


【新春緊急公開質問状への回答】エヴァンジェリスト氏に起きたこと。[前編]の続き)



「んん?HKマンに興味はない?」


2021年1月1日朝(そう、元旦だ)、右手で股間を掻きながら、ベッドで上半身を起こしたビエール・トンミー氏は、誰も相手がいないのに、何やらブツブツ云いながら、蒸れた股間を掻いたその右手を鼻に持っていった。


「うぶっ!」


噎せた。人間は、臭いものを嗅ぎたがるものだ。




「HKマンより、エヴァの奴に興味があるなんて、理解できんのお」


と云いながら、今度は左手で股間を掻きながら、右手でiPhone X を操作し始めた。


「『エヴァンジェリスト氏に何が起きたのか?』だって?」


iPhone X の画面には、額と眉間に傷を負ったエヴァンジェリスト氏の写真が映っていた。




「ふん!自分で自分の怪我した顔を写真に撮るとは、顕示欲の強いアイツらしい」


怪我をした友人を気遣う様子は微塵もない。


『旗本退屈男』?ふん、馬鹿らしい。今時、『旗本退屈男』なんて誰も知らんだろう」


『旗本退屈男』を演じる為に、眉間に傷をつけようとしたが、少々誤って眉間から外れた箇所に傷をつけてしまった、という説があるようだ。


『コンパニオン宴会』?確かにアイツは、オゲレツな助平野郎だが、意外に度胸がないから、コンパニオンに迫るなんてできゃあしない」


ビエール・トンミー氏の極秘指令で政治家とのコンパニオン宴会に参加したものの、コンパニオンに迫ろうとして顔面をぶつけ、傷を負ってしまった、という説もあるようだ。


『大喜利』で座布団10枚!?んな訳あるはずないじゃないか!アイツは、ギャグというか戯けたことばかり云っているが、一つとして面白いものはない!」


ビエール・トンミー氏のコーディネイトで、抜群のギャグセンスを披露すべく大喜利に特別参加し、見事、座布団を10枚獲得したものの、バランスを崩して落下し、顔面を傷つけた、という説まであるようだ。


「プロレスで『凶器攻撃』?あのなあ、アイツは、アマチュア・プロレスラーと自称しているが、『アマチュアだけどプロのレスラー』、そんなの『自家発電』、あ、いや、自家撞着だろう」


得意のプロレスに参戦し、悪役レスラーの凶器攻撃を額に受け、出血してしまった、という説は、一笑にふし、再び、左手で股間を掻き、その手を鼻に持っていった。


「うぶっ!」



(続く)



2021年1月2日土曜日

【新春緊急公開質問状への回答】エヴァンジェリスト氏に起きたこと。[前編]

 


【新春緊急公開質問状】エヴァンジェリスト氏に何が起きたのか?の続き)



「なんだ、なんだ、なんだ!新年早々、五月蝿いなあ」


2021年1月1日朝(そう、元旦だ)、ビエール・トンミー氏が、右手で股間を掻きながら、ベッドで上半身を起こした。


「ワシは、年末、HKマンとして忙しかったのだ」


ビエール・トンミー氏は、毎年12月20日から30日まで、自宅の年末大掃除の任に就く。その自分を『HouseKeeping Man』(通称:HKマン)と呼んでいるのだ。




「担当領域は風呂場、洗面所、リビング、ダイニング、寝室、玄関、外回り、そして、窓だ。つまり、台所以外の家全体だ」


台所は、マダム・トンミーの担当のようだ。


「一番の力の入れどころは風呂場だ、床から壁から浴槽から窓までピカピカにしたぞ」


訊かれてもいないことを勝手に喋っている。


「ああん?報酬?家内からご褒美の接吻?報酬という概念はないんだ。天から与えられた尊い義務だ(..ご褒美返しをする体力がない…)。もう30年近くしておる。1991年からだからもうすぐ30年なんだ。初日の納戸の整理と本棚の整理から始め、30日で任務は終了した。大晦日を朝からのーんびり過ごす為で、予定通り、大晦日は、サザンオールスターズの年越しライブを見て過ごしたぞ(..昔は、年越し●●をしたもんだったが…)。ハハハッハッ



(続く)





2021年1月1日金曜日

【新春緊急公開質問状】エヴァンジェリスト氏に何が起きたのか?



ビエール・トンミー氏よ、緊急公開質問状である。


君の唯一の友人にして、君が代表を務める『オフィス・トンミー』のタレントであるエヴァンジェリスト氏に、何が起きたのだ?


ここしばらく『プロの旅人』にエヴァンジェリスト氏が登場してこないのでどうしたのかと思っていたら、次のような衝撃写真を入手した。






エヴァンジェリスト氏に何が起きたのだ?




君の指示により、『旗本退屈男』を演じる為に、眉間に傷をつけようとしたが、少々誤って眉間から外れた箇所に傷をつけてしまったのか?




或いは、君からの極秘指令で政治家とのコンパニオン宴会に参加したものの、コンパニオンに迫ろうとして顔面をぶつけ、傷を負ってしまったのか?





はたまた君のコーディネイトで、抜群のギャグセンスを披露すべく大喜利に特別参加し、見事、座布団を10枚獲得したものの、バランスを崩して落下し、顔面を傷つけたのか?





それとも得意のプロレスに参戦し、悪役レスラー(その正体は、君だろう)の凶器(フォーク)攻撃を額に受け、出血してしまったのか?





さあ、ビエール・トンミー氏よ、答えよ!さもなくば、君と君の奥様との『ナメクジ』プロレスが、『プロの旅人』で世界公開されていることを、君の奥様に知らせるぞ。




(おしまい)




2020年12月31日木曜日

バスローブの男[その63]

 


「(これだったのね!)」


『マダム・トンミーとなる前のマダム・トンミー』は、自らの下半身の神経がビエール・トンミー氏から感じたものが何であるのかを知った。


「(ええ、プロレスには、つきものだわ)」


『逆さクラゲ』の部屋の円形ベッドの上で、ビエール・トンミー氏と、まるで『ナメクジ』のように、舌同士でコブラツシストを掛け合い、次いで、『ヒル』のように、またもや舌同士で『吸血攻撃』でせめぎ合っていたのだ。


「(これが、噂の…『原宿の凶器』だったのね!)」


会社の女性社員の間で、ビエール・トンミー氏が『原宿の凶器』と呼ばれていた理由が初めて判ったのだ。


「(トランクスの中に『凶器』を隠していたのね!)」


『凶器』が使われる前に、マダム・トンミーの下半身にあたり、彼女は、その存在を察知したのだ。悪役プロレスラーは、凶器をよくトランクスの中に隠しているものだ。


「(でも、どんな『凶器』なのかしら?...こんな大きな『凶器』をトランクスの中に隠していたなんて!)」


栓抜きとかボールペン、フォークといったよく使われる凶器とは違うものであるとは思った。







(続く)




2020年12月30日水曜日

バスローブの男[その62]

 


「(え、えっ!?)」


『マダム・トンミーとなる前のマダム・トンミー』は、再び、下半身に何か固いものが当たるのを感じた。『逆さクラゲ』の部屋の円形ベッドの上で、ビエール・トンミー氏の舌が、マダム・トンミーの舌に『ヒル』のようにキューっと吸われ、声にはならない悲鳴を上げた時である。


「(これ、何なの?)」


今度は動きを止めず、『ヒル』攻撃を続けながら、下半身に神経を集中させた。


「(んぐっ!)」


ビエール・トンミー氏は、自らの体に『異変』が起きていることは分っていたが、それを治めることができないどころか、


「(んぐっ!んぐっ!)」


『異変』は、『ヒル』の『吸血』攻撃を受けているにも拘らず、


「(んぐっ!んぐっ!んぐっ!)」


と、逆に『充血』し、『膨張』していく。


「(ああー!....これ、…これえ…)」


マダム・トンミーの瞳孔が開いた。






(続く)



2020年12月29日火曜日

バスローブの男[その61]

 


「(え!?)」


『マダム・トンミーとなる前のマダム・トンミー』は、下半身に何か固いものが当たるのを感じた。


「(何なの?)」


一瞬、動きを止め、下半身に神経を集中させた。『逆さクラゲ』の部屋の円形ベッドの上で、ビエール・トンミー氏とマダム・トンミーとは、口と口とを合せ、互いに自分の舌で相手の舌を巻きつけるように攻めあっていたが、マダム・トンミーの方の舌が、一瞬、止った。


「(おお!?...ええい!)」


ビエール・トンミー氏の舌も、相手の舌の動きが止ったことに驚き、一瞬、止ったが、相手の隙を見逃さず、止った相手の舌をキューっと吸うようにした。


「(ひゃっ!....ヒル!今度は、ヒルに変身なの?!)」


それまで『ナメクジ』と思っていたビエール・トンミー氏の舌が、マダム・トンミーには、『ヒル』になったように思えたのだ。


「(まるで、千の顔を持つ男『ミル・マスカラス』ね!それならこっちも!)」


マダム・トンミーの舌も相手の舌をキューっと吸うようにした。


「(私、吸血鬼よ。そう、ブラッシーよ!)」




マダム・トンミーは、自らを、自らの舌を、『吸血鬼』と称せられた極悪レスラー『フレッド・ブラッシー』に擬えた。『フレッド・ブラッシー』の現役時代を知っている訳ではなかったが、相手レスラーの血だらけになった額に噛みつき、その血を吸う『フレッド・ブラッシー』の画像は、何枚も見たことがあったのだ。


「(うっ……ヒー!)」


吸ったつもりの相手の舌に逆に、強くキューっと吸われ、ビエール・トンミー氏の舌は、声にはならなかったが、悲鳴を上げた。



(続く)




2020年12月28日月曜日

バスローブの男[その60]

 


「(おおー!)」


ビエール・トンミー氏も、思った。攻めていたはずの自分の舌が、相手の、つまり、『マダム・トンミーとなる前のマダム・トンミー』の舌から強烈な巻き付き返しを受けて、思ったのだ。


「(ナメクジだ!)」


そう、ビエール・トンミー氏もまた、自らの舌に巻き付いてくるものを『ナメクジ』と認識したのだ。『逆さクラゲ』の部屋の円形ベッドの上で、口と口とを合せ、互いの口の中に攻め入ってくる相手の舌を、ビエール・トンミー氏とマダム・トンミーとは共に、『ナメクジ』だと思ったのだ。


「(ヌルヌルだ!)」

「(ヌルヌルだわ!)」


2人の舌は共に、まさに『ナメクジ』が粘液を出し蠢くように、互いの口の中をぐしょぐしょにした。




「(んぐっ!)」


ビエール・トンミー氏は、自らの体にすでに生じていた『異変』が更に大きな『異変』となったのを感じた。



(続く)