「Windowsで良かったのよ。アタシが使っているパソコンが、Macだったら、貴方にここに来てもらうことってなかったでしょ」
裸体でベッドに横たわるビエール・トンミー氏に、JANAのスチュワーデス(CA)が、云う。
「Macの方がずっと綺麗で、ずっとずっと使い易いわ。Windowsって醜くて、融通が利かなくて…….でも、アタシ、イケメンより、臭いオジイサンの方が『スキ』なの」
自分は、『臭いオジイサン』なのか?
「そう、臭いわ。とても臭うわ。堪らないわ、貴方のコケシのマムシ、マムシのコケシって。その臭いがもう堪らなくって….」
と云うと、スチュワーデス(CA)は、コケシのマムシ、マムシのコケシの頭をツンと指でついた。
「オオーッ!!!」
ビエール・トンミー氏は、思わず、叫び、自身のコケシのマムシ、マムシのコケシを突いてきたスチュワーデス(CA)の手を捉え、ベッドにぐっと引き寄せた。
「妻よ、許せ!もう無理だあ!!!」
「妻よ、許せ!もう無理だあ!!!」
「キャアーッ!」
「いいから来るんだ!」
ビエール・トンミー氏は、女の手を離さず、女をベッドに押し倒すと、女の唇を自身の唇で塞いだ。
「ムッ!」
女は噎せた。しかし、ビエール・トンミー氏は、容赦しなかった。
しかし、女は両手でビエール・トンミー氏の胸を押し、彼の体を少し離すと、
「どうしたのよ?!強引ねえ」
「妻よ、許してくれ、俺はもう、我慢できない!」
ビエール・トンミー氏は、再度、自分の唇で女の唇を塞ごうとした。しかし…..
「何が、『妻』よ。いつもは、アタシのこと『君』って云うのに」
「?…..???」
ビエール・トンミー氏は、押し倒した女の顔を見た。
妻だ!妻であった。女は、妻であった。
「……..」
「アータ、どうしたの素っ裸になって?」
ど、どうして、妻がここにいるのだ!?
妻はいつ、福岡まで来たのだ?JANAホテルにいることがどうして分ったのだ?どうやって、部屋に入ったのだ?
「アータ,どうして『元気』になってるの?ん、もう!」
『元気』と云われ、ビエール・トンミー氏は、股間を抑えた。
「いや、違うんだ」
「え?何が違うの?」
「いや、だから、違うんだ。マッサージだ」
「え?マッサージ?」
「ああ、彼女には体をほぐしてもらっていただけなんだ」
「彼女?だれ、それ?」
「へ?!」
ビエール・トンミー氏は、体を起こし、周りを見た。
(つづく)