2017年12月10日日曜日

「Windowsですか?」(その18)[流涎のビエール・トンミー氏]



「ふん!」

と、鼻を鳴らし離れていったJANAのスチュワーデス(CA)に打ちのめされたビエール・トンミー氏は、自分のWindows PCに目を落とした。

すると、数列前の席辺りで、甘えるような声がした。

「やっぱりいいですよねえ。iBook、いいなあ」

スチュワーデス(CA)はまた、エヴァンジェリスト氏の横に立つと、エヴァンジェリスト氏の方に思い切り上半身を屈め、声を掛けていた。

「エ、エ、エヴァの奴う!」

ビエール・トンミー氏は、エナメル質を損傷させる程、歯軋りをしたのであった。






消沈のビエール・トンミー氏は、再び、Windows PC に上半身を屈め、

「仕事をするのに、フォルダーやファイルのアイコンなんてどうでもいいではないか!」

と呟きながら、仕事のメールを打ち始めていた、その時であった。

「Windowsって、どうして、使い終わったら、こまめにシャットダウンさせないといけないんですか?」
「はあ?」

と声のする方に顔を向けた。

席の横の通路に、あのスチュワーデス(CA)が、険しい顔をして立っていた。

「Macって、使い終わったらスリープさせるだけで、シャットダウンなんかさせないんですって」
「ああ…….」

どうして、あのスチュワーデス(CA)が今またここにいるのだ。ついさっきまで、前方席の方にいたはずだ…….

「なのに、どうしてWindowsって、まめに終了させないといけないんですか?!!!」



スチュワーデス(CA)は唾を飛ばして、ビエール・トンミー氏に突っかかってきた。

「いや、ま、それは…..」



(続く)



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