2017年12月18日月曜日

「Windowsですか?」(その26)[流涎のビエール・トンミー氏]


「Windowsって、どうしてPDFファイルを加工できないんですか?!」

JANAのスチュワーデス(CA)は、ビエール・トンミー氏の期待通りの責め方をして来た。

「いや、できますよ。『いきなりPDF』等のソフトを入れて…..」
「Macだったら、標準機能でできるんですってよ!」

いいぞ、いいぞ!

「貴方が言い出したんですから、ちゃんと教えてくれなきゃ困ります!」

え?.....な、な、何を云い出すのだ…….そのアプローチは、想定外だ。

「貴方、システム部なんだから、『いきなり』ステーキかなんか知らないけど、そんなの入手したり、PCにインストールしたりするの得意でしょ!」
「は?....は?」

スチュワーデス(CA)は何故、自分がシステム部だということを知っているのだ?

いや…….違う、自分はもう…….






そうだ、自分はもう、会社をリタイアした身だ。確かに、元システム部ではあったが、今はもう……

「リタイアしていようが、いまいが、こちらには関係ありません!それに、貴方、本当にリタイアしてんの?!」

ええーつ!JANAのスチュワーデス(CA)は、こちらの心の声も聞こえるのか?

いやいや、そんな馬鹿なことはない。

「いえ、しがない年金受給者ですよ」



「嘘おっしゃい!だって今、出張中じゃないの!」
「はっ!?」

そうだ、そう言われれば、確かに今、出張中だ。さっきも、Outlookで仕事のメールを打っていたところだ。何故だ?........

「でしょ。ちゃんと仕事してること、分ってるんだから」
「えっ?」

また、心の声を読んでいる。

このJANAのスチュワーデス(CA)は、ただ者ではない。

「え?JANA?」

ふと、またまた、ある疑問がビエール・トンミー氏の眉間に浮かんだ。


(続く)



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