「あ・り・が・と!」
甘える声でそう云ったのは、あのJANAのスチュワーデス(CA)であった。
「ん、『いきなり』入れてくれて….ふふ」
スチュワーデス(CA)は、裸体にバスタオルを巻いていた。バスルームから出て来たところであったようだ。
「ゴクッ!」
ビエール・トンミー氏は、唾を飲み込んだ。
「よく眠ってたわ。頑張ったから疲れたのね。ふふ」
頑張った?!
「ええっ!?」
自分は、『頑張った』のか?
自分は、『頑張った』のか?
「うん、頑張った!」
ベッドのシーツに包まれたブランケットの下で、何かが、そう答えたようであった。
「?」
ビエール・トンミー氏は、下半身に目をやった。ブランケットが盛り上がっていた。
「そうだったのか……」
そう、ソレはかつて、『原宿の凶器』と呼ばれたものであった。『野獣』であった。
「そうだわ、マムシだわ。白い炎を吐くマムシだわ」
スチュワーデス(CA)は、ビエール・トンミー氏の心を読んでそう云った。
そうだ、このスチュワーデス(CA)は、人の心を読めるのであった。
自分のマムシは、『頑張った』のか!?『原宿の凶器』も今や、『○○の小器』となってチンマリしていたはずであったが……..
しかし、『頑張った』記憶がない。妻には申し訳ないが、『頑張った』のであったなら、そのことを覚えていたかった。
「でも、キッチリ、『いきなり』入れてくれたでしょ。ふふ」
スチュワーデス(CA)は、JANAホテルの豪華な部屋の応接セットの椅子に脚を組んで腰掛けて、不敵な笑みを浮かべて、そう云った。
「ゴクッ!」
ビエール・トンミー氏は、スチュワーデス(CA)が裸体に巻いたバスタオルから出された美脚に、思わず再び、唾を飲み込んだ。
しかし、美脚の側のテーブルの上に、ノートPCがあり、その横に『いきなりPDF』のパッケージの箱が置いてあった。
「は!?そうか、そうだったのか……」
(続く)
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