「俺は、何処にいるのだ?」
ビエール・トンミー氏は、身の周りを見た。
ベッドサイドのナイト・テーブルにJANAのメモ用紙が置いてあった。
「ベッドサイド?」
その時初めて、自分の体に目を落とした。
裸体をシーツで包んでいた……..
一体、どうしたのだ?乗っていたJANA機の機体は、大きく揺れたのだ。
覚えているのは、そこまでだ。
……..その後、どうなったのか…….墜落でもしたのか?.....でも、自分は生きている…..
「あら!?起きたの?」
女性の声が聞こえた。
ビエール・トンミー氏は、声の方に顔を向けた。
「あ・り・が・と!」
甘える声でそう云ったのは、あのJANAのスチュワーデス(CA)であった。
「?」
ビエール・トンミー氏は、自分の置かれた状況を理解できなかった。
「ん、『いきなり』入れてくれて….ふふ」
スチュワーデス(CA)は、裸体にバスタオルを巻いていた。バスルームから出て来たところであったようだ。
「ゴクッ!」
ビエール・トンミー氏は、唾を飲み込んだ。
「よく眠ってたわ。頑張ったから疲れたのね。ふふ」
頑張った?!
「ええっ!?」
自分は、『頑張った』のか?
(続く)
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