2017年12月26日火曜日

「Windowsですか?」(その34)[流涎のビエール・トンミー氏]



「俺は、何処にいるのだ?」

ビエール・トンミー氏は、身の周りを見た。

ベッドサイドのナイト・テーブルにJANAのメモ用紙が置いてあった。

「ベッドサイド?」

その時初めて、自分の体に目を落とした。

裸体をシーツで包んでいた……..

一体、どうしたのだ?乗っていたJANA機の機体は、大きく揺れたのだ。

覚えているのは、そこまでだ。

……..その後、どうなったのか…….墜落でもしたのか?.....でも、自分は生きている…..

「あら!?起きたの?」

女性の声が聞こえた。






ビエール・トンミー氏は、声の方に顔を向けた。

「あ・り・が・と!」

甘える声でそう云ったのは、あのJANAのスチュワーデス(CA)であった。

「?」

ビエール・トンミー氏は、自分の置かれた状況を理解できなかった。

「ん、『いきなり』入れてくれて….ふふ」

スチュワーデス(CA)は、裸体にバスタオルを巻いていた。バスルームから出て来たところであったようだ。




「ゴクッ!」

ビエール・トンミー氏は、唾を飲み込んだ。

「よく眠ってたわ。頑張ったから疲れたのね。ふふ」

頑張った?!

「ええっ!?」

自分は、『頑張った』のか?


(続く)



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