(住込み浪人[その162]の続き)
「(じゃ、これはなんと読む?)」
OK牧場大学の学生食堂の2階の教員と大学院生用の特別食堂の手摺から顔を出したエヴァンジェリスト青年は、下の一般学生用の食堂にいる友人の『住込み浪人』ビエール・トンミー青年に、『SNCF』と書いた紙を見せた。
「(エス・エヌ・セー・エフ!)」
『住込み浪人』ビエール・トンミー青年は、声を出さず、叫んだ。
「(ほーらね)」
エヴァンジェリスト青年は、したり顔だ。
「(な、なんだ!それは、『エス・エヌ・セー・エフ』だろうが!)
「(そうだよ)」
「(じゃ、何が、『ほーらね』なんだ!?)」
「(君は、『SNCF』がどうして、『エス・エヌ・シー・エフ』ではなく、『エス・エヌ・セー・エフ』だと知っているんだ?)」
「(は?.....だって、それは『エス・エヌ・セー・エフ』だもん)」
「(『だもん』だなんて、少女みたいに口を尖らせるな。では、『SNCF』て何だ?)」
「(『フランス国鉄』さ!)」
「(ほーらね)」
「(な、なんだ!それは、『SNCF』は、『フランス国鉄』だろうが!)
「(君は、『SNCF』がどうして、『フランス国鉄』だと知っているんだ?)」
「(は?.....だって、それは『エス・エヌ・セー・エフ』だもん)」
「(また、『だもん』かよ。では、『SNCF』の正式名称は何だ?)」
「(『Société Nationale des Chemins de fer Français』!)」
「(ほーらね)」
「(な、なんだ!それは、『SNCF』は、『Société Nationale des Chemins de fer Français』だろうが!)
「(君は、『SNCF』がどうして、『Société Nationale des Chemins de fer Français』だと知っているんだ?)」
「(は?.....だって、それは『エス・エヌ・セー・エフ』だもん)」
(続く)
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