『少年』は、『広島カープ』の一番打者『古葉竹識』選手が、『読売ジャイアンツ』の『長嶋茂雄』とかいう選手と首位打者争いをしながらも、シーズン残り13試合のところで、顎に四球を受けたことで、首位打者になれなかったことがあったが、そんなことではハブテン少年ではあったのだ。
だって、ハブテルと、
「あんたあ、ハブテンさんな」
と母親に叱られるのだ。
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(ハブテン少年[その23]の続き)
「なんやあ?」
エヴァンジェリスト少年は、教室の黒板の裏に頭を入れ、そこに描かれたものを確認した。当時、少なくとも当時の『ミドリチュー』(広島市立翠町中学)では、黒板は、壁に少し斜めに掛けられており、壁と黒板との間に少し隙間があった。
「ええー!」
黒板の裏から頭を抜いたエヴァンジェリスト少年の顔は、驚いてはいたが、怒ってはいなかった。
「なんねえ?」
互いに好きな女の子のことを告白しあった友人のエトワール君も、黒板の裏に頭を入れ、そこに描かれたものを確認した。
「ああー!」
エトワール君が黒板の裏から頭を出した時、エヴァンジェリスト少年は、クラスの男子生徒たちから、囃し立てられていた。
「リョーオモイ!リョーオモイ!」
エトワール君は、ハンサムな友人の顔を見た。
「何、言いよるんならあ」
と云いながらも、ハンサムな友人は、どこか嬉しそうであった。
「リョーオモイ!リョーオモイ!」
エトワール君は、その意味を理解した。黒板の裏に、その意味が描かれていたからである。
(続く)
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