『少年』は、『広島カープ』の『大羽進』投手が、今で云う二段モーションのような投法の成果か、1966年には13勝したものの、18敗もしたのであったが、そんなことではハブテン少年ではあったのだ。
だって、ハブテルと、
「あんたあ、ハブテンさんな」
と母親に叱られるのだ。
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(ハブテン少年[その24]の続き)
「リョーオモイ!リョーオモイ!」
囃し立てるクラスの男子生徒たちの言葉に、エヴァンジェリスト少年の頭には、今見たばかりの黒板の裏のモノが、踊っていた。
「何、云いよるんならあ」
とは云うものの、『リョーオモイ』を否定はしない。
「(リョーオモイなんかのお?ふふ)」
黒板の裏には、自分の名前が書いてあった。
「(やっぱりのお…..)」
黒板の裏に自分の名前と並べて書いてあった名前が書いてあった少女は、やはり自分の『妻』なのだ、と思ったのだ。
「(『クッキー』子さん….)」
しかし、黒板の裏には、ただエヴァンジェリスト少年と『クッキー』子さんの名前が書かれていたのではなかった。
「リョーオモイ!リョーオモイ!」
囃し立てるクラスの男子生徒たちは、黒板の裏に傘マークを書き、その傘の下に、エヴァンジェリスト少年と『クッキー』子さんの名前を並べて描いたのだ。相合傘だ!
そして……
「リョーオモイ!リョーオモイ!」
と囃し立てるクラスの男子生徒たちは、ターゲットを変えた。
(続く)
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