『少年』は、『広島カープ』の『白石勝巳』監督が、選手時代、『少年』の住む町(翠町)の隣地の広島市皆実町の出身であったものの、選手としては、カープに移籍する前、長く『少年』が大嫌いな読売ジャイアンツの選手であったが、そんなことではハブテン少年ではあったのだ。
だって、ハブテルと、
「あんたあ、ハブテンさんな」
と母親に叱られるのだ。
************************
(ハブテン少年[その36]の続き)
「どしたん?」
同じく『クッキー』子さんの誕生日パーティに招かれた同級生の女子の一人が、エヴァンジェリスト少年に声を掛けた。
「頭痛いん?」
『クッキー』子さんのお母さん手作りの『クッキー』というお菓子を食べながら、エヴァンジェリスト少年が、頭を振ったのを見て、心配してくれたのだ。
「(嫌じゃ。広島弁を話す奥さんは嫌じゃ!)」
エヴァンジェリスト少年の耳には、心配してくれる女子の言葉は入っていない。
「大丈夫かいねえ?」
「へ?!」
エヴァンジェリスト少年は、ようやく我に返った。
「ああ、大丈夫じゃけえ」
という言葉を口にした自分のことが、広島弁であることに気付いた。
「(なんじゃ?自分が広島弁じゃ….)」
自己嫌悪で『クッキー』に手を伸ばさなくなった。
「やめんちゃいや!」
「ええじゃないねえ」
「そうようなことしんさんなや」
「なにやっとんならあ」
同級生たちは、コテコテに広島弁を飛ばしまくる。
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿