『少年』は、『広島カープ』の『大和田明』外野手が、長打力のある強打者であったものの、1965年、1966年は少し成績が下降してきていたが、そんなことではハブテン少年ではあったのだ。
だって、ハブテルと、
「あんたあ、ハブテンさんな」
と母親に叱られるのだ。
************************
(ハブテン少年[その34]の続き)
「みんな、遠慮せず、どんどん召し上がれ」
と、『クッキー』子さんの母親は、『オーブン』で作ってくれた『クッキー』を、娘の誕生日パーティーに来てくれた同級生たちに勧めた。
「そうよ、みんな。ママ、『クッキー』もっと焼いてるんでしょ?」
『クッキー』子さんは、なんだか、『クッキー』が、そして、それを手作りしてくれている母親のことが自慢なようだ。
「うーん、もっと食べるけえ!」
同級生たちは、広島弁で反応した。
「(んん?)」
その時、エヴァンジェリスト少年は、初めて気付いた。
「(ほうじゃ……)」
どうして、今まで気付かなかったのかと思った。
「(『クッキー』子さんも、『クッキー』子さんのお母さんも、綺麗じゃ)」
そう、『クッキー』子さん母娘は、顔がとても似ていた。そして、当然ながら二人共、美人であった。だから、エヴァンジェリスト少年は、『クッキー』子さんを『妻』としていたのだ(勝手にであるが)。
「(ほいじゃけど、顔だけじゃない。言葉も綺麗じゃ)」
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿