2020年4月26日日曜日

【ビエール、怒る!】何が、『社会的』距離だ![その3]







「へ?重大任務?....はて、『高等遊民』のワテに任務なんてもん、あったかいなあ?」

と、iPhone SE(初代)のFaceTimeの画面で小鳥のように小首を傾げたビエール・トンミー氏に、エヴァンジェリスト氏が、口の端を歪めて、勿体をつけた云い方をする。

「火水はお休みだろうが、その他の曜日は任務があることを知っているぞ」
「んん?...ああ、ゴミ出しのことかないな」
「そうだ。君は、ゴミ集積所で、近所のマダムたちと交流しているだろう」
「ど、ど、どうして、ゴミ出しのことを知ってんねん?」
「ゴミ出しを君が楽しみにしていることなんか、とっくに世界中に知れ渡っているさ、『プロの旅人』でな」




「ゴミ出しはホンマやが、マダムとの交流なんて、『プロの旅人』が勝手な妄想で書いただけや」
「マダムたちと『Social Distance』を保つのは難しいだろう」
「ゴミ出しは、純粋な『任務』やねん。邪な気持ちはあらへん」
「しかし、君の『Social Window』に、マダムたちは惹きつけられてしまっているだろう」
「はあ、また妙ちくりんなこと云い出しまんなあ。『Social Window』って、『社会の窓』のことかいな」




「それも正しい訳とは云い難いなあ」
「あんなあ、『社会の窓』はなあ、元々、英語やないんやで。むかーしな、NHKのラジオで『インフォメーションアワー・社会の窓』ってのがあってな。社会問題の裏側を探る、つまり、普段見れへんところが見える、っちゅうことから来てるらしいんやで」
「ほー、詳しいなあ。まるでググったような説明だな」
「その『ググる』っちゅうような云い方、やめんかいな。気持ち悪いで」
「しかしだなあ、君の『社会の窓』は、『Social Window』なんだ」
「訳分らんことぬかすな!」


(続く)



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