2020年9月20日日曜日

治療の旅【江ノ島/鎌倉・編】[その121]



治療の旅【江ノ島/鎌倉・編】[その120]の続き)



「君も、大仏の中に入ったのか?」


鎌倉大仏のある高徳院の入口から中に進みながら、エヴァンジェリスト氏は、友人のビエール・トンミー氏に話していた。


「まさか、中に入れるとは思っていなかっただろ?」


しかし、話題としているのは、今から見ようとしている鎌倉大仏ではなく、富山の高岡大仏であった。




「ボクは、高岡大仏の中に入ったことはない」

「ということは、『みさを』だけ、中に入ったのか?『みさを』は、驚いただろう、中に大仏の首があるんだものなあ」




「君も本当にしつこいなあ。『みさを』も中に入っていない」

「そうかあ、二人共、外から見ただけか」

「いいか、高岡に行ったことはないし、だから、高岡大仏も見たことはない」

「じゃあ、『みさを』と見に行ったのは、あっちの方か?」



(続く)




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