「(あら?私、どうしたのかしら?)」
『マダム・トンミーとなる前のマダム・トンミー』は、『逆さクラゲ』の部屋の円形ベッドの上で、猛獣と化したビエール・トンミー氏によって、サッシュ・ブラウスを取られたことも、更に、その下に着けていた胸に当てていたものまでをも取られたことも、あくまでプロレスの一環と捉えながらも、ファン、観客が想像だにしないことまでやってのけるアントニオ猪木を超えるものと感嘆し、そこにマーケティングの極意さえも見ていたのであったが…..
「(攻撃されているのに、なんだか、とっても….んぐっ!)」
会社でマーケティング部所属のマダム・トンミーは、ビエール・トンミー氏がマーケティングの達人であることに喜びを覚えていたが、『歓び』も感じ始めていたのだ。
「(あらああ!.......んぐっ!)」
と、またまた三白眼になった時、
「(ひゃっ!...んん?冷やっ!)」
下半身に寒さを感じた。
「(ええ?ええ?ええー!!!!!!)」
…..そうして、マダム・トンミーは、『原宿の凶器』の真の怖さを、『原宿の凶器』の真の姿を、ビエール・トンミー氏が何故、『原宿の凶器』と呼ばれるのかを知ることになったのであった。
「うおおおおおおーおおおー!」
(続く)
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