<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[ベンツのカースト制度(続き)]
「先生のことは、博愛主義者だと尊敬申し上げていたんですよ!」
今度は、生徒エヴァンジェリスト氏の方が、ビエール・トンミー先生へのiMessageに怒りを隠さない。
「それなのに、先生は、『ベンツ』の『カースト制度』を認めていらっしゃるんですね」
「そりゃ、そうやないけえ。『ベンツ』には、『Sクラス > Eクラス > Cクラス > Bクラス > Aクラス』ちゅう鉄壁の『カースト制度』があるんは、厳然たる事実や」
「しかし、『天はベンツの上のベンツを作らず、ベンツの下にベンツを作らず』とあるべきではありませんか?」
「OK牧場大学大学院修士課程フランス文学専攻修了者らしい云い方やな」
「まさか先生が差別主義者であったとは、本当にもうガッカリを超え、失望しかありません」
「分ってないなあ。あんさん、ガンジーはん、知っとるやろ?」
「ああ、ガンディーですね。マハトマ・ガンディー」
「ガンジーでもガンディーでもええがな。あのガンジーはんかてな、『カースト制度』の廃止には反対してた、と聞くで」
「えっ!あのインド独立の父がですか!?」
「せや。あのガンジーはんがやで」
「俄かには信じがたいですねえ」
「まあ、ワテは、ガンジーはんとは面識もないし、同時代に生きとらんかったさかいに、ホンマのところはようは知らんが、なかなか解釈の難しい問題ではあるようなんや」
「先生は、どこかガンディーに似て清貧なところがあると思います」
「ガンジーはん本人は、『ヴァイシャ』なんじゃが」
「え?ガンディーって、歯医者だったんですか?弁護士だったと思ってました」
「何、とぼけたこと云うてんねん。歯医者じゃのうて、『ヴァイシャ』じゃ。カーストの中で『平民』のことやで。でも、弁護士だったことはよう知ってたやんけ。南アフリカで弁護士しながら『公民権運動』もしとったらしいで」
「『公民権運動』ということは、人種差別解消をしようとしていたんじゃないですか。なのに、『カースト制度』を認めていたなんておかしいじゃありませんか!」
「まあ、聞きいな。ガンジーはん本人は、『ヴァイシャ』なんじゃが、『ダリット』のことを『ハリジャン』とさえ呼んだらしいんや」
「はああ?ガンディーが、『誰と誰』のことを『パリジャン』と呼んだんですか?」
「アンタ、態とボケたことぬかしとるやろ」
(続く)
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