<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[皇帝マイバッハSクラス(続き2)]
「ああ、『皇帝』みたいな格好ならしたことがあります」
生徒エヴァンジェリスト氏は、『マイバッハSクラス』は『ベンツ』界の『皇帝』だというビエール・トンミー先生の言葉に反応して、余計なiMessageを送ってきた。
「急になにぬかすねん?」
「これをご覧下さい、先生」
と、生徒エヴァンジェリスト氏が、一枚の写真を送った。
「は?なんや、これ。ああ、これは、娘の結婚式の時のあんさんの写真やないけ。どこが皇帝やねん。ファット・ペンギンみたいじゃった、とワテの配下の『忍者』から報告があったで。はあ、『皇帝』ペンギンちゅうことやな。自覚しとるやんけ。せやけどな、『マイバッハSクラス』は『皇帝』ペンギンちゃうで。ホンマもんの『ベンツ』界の『皇帝』なんやで」
「しかし、先生。『マイバッハSクラス』は、『マイバッハ』の『Sクラス』みたいな名前じゃないですか。やっぱり、『ベンツ』ではないんじゃないですか?」
「ほな、エンブレム見てみいやあ。『スリーポインテッドスター』やで。『ベンツ』の象徴のエンブレムや」
「今、ネットで調べましたが、なんか、おにぎりの中に『M』が2つ重なって入っているようなのがありましたが…」
「ああ、前の本当のマイバッハは独自のエンブレムをボンネットの上に乗せとったで。そう、あんさんが見た『M』をデザインしたエンブレムや」
「なんで『M』2個なんですか?一つは、『MyBach』の『M』でしょうけれど」
「そんなんどうでもええんちゃうか。まあ、仕方ないから説明したるけど、確かに、『M』の一つは、『MyBach』の『M』や。もう一つは、元々の会社名『マイバッハ・モトーレンバウ(Maybach Motorenbau GmbH)』の『Motorenbau』なんや。でもな、2002年に『マイバッハ』ブランドが復活した時の『M』2個は『Maybach Manufaktur』から来とるらしいで」
「なにかややこしいですね」
「まあ、どっちにしてもな、ワテなあ、あのエンブレムはワテ嫌いやったんや。何や日本刀のツバを連想されるデザインやったさかいな」
「はあ、なるほど。とすると、『MM』は、『毛利元就』から来てるのかもしれませんね。さすが『毛利元就』の広島、そう、広島皆実高校ご出身なだけはありますね」
「なに勝手なことほざいてんねん。いつも云うてるが、ワテ、カイジツ高校なんて知らへんで。広島市立牛田中学卒業の後は、謎の数年間を過ごしてんねん。とにかくワテは、あの『MM』のエンブレムは嫌いやったんや。今の『マイバッハSクラス』のエンブレムは、栄光の『スリーポインテッドスター』や。まあ、トランクやシートやドア開けた時のLEDロゴなんかに『MYBACH』とあるらしいけど、今の『マイバッハ』の方がワテ好きやねん。最強の『Sクラス』やさかいな。前の『マイバッハ』は、確かに超高価、超高級車やったけど『ベンツ』感は薄かったように思うで」
「『ベンツ』感ですかあ...そこなんですよねえ、分らないのは」
(続く)
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