2021年7月3日土曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その138]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。



[大王イカなAMG GT(続き16)]



「そうかあ…でもなあ、ワテももう歳や。ノンビリしたいさかい、メガバンクを2つも持つんは面倒やがな」


というビエール・トンミー先生のiMessageには、うんざり感が漂っていた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『AMG GT』についてのものへとなっており、その『AMG GT』を含め、ベンツを複数台所有する為には、という発想から、ビエール・トンミー先生は、自邸の建て直し、別荘の建築を妄想し始め、更には、国際線フライトはファースト・クラスで、と妄想は広がり,ついには、メガバンクを2つ所有する、というまでに至っていた。


「先生、スニーカー代りに今の『Eクラス』、よそ行きに『Sクラス』、長距離ドライブに『AMG GT』を持つと云うことは、そこまでしないといけないものだと思います」

「おお、そうや!『AMG GT』の講義をしとったんや。アンタのせいで、またえろう脱線してもうたやないか」

「先生も、妄想ノリノリでいらっしゃいました」

「でもな、『AMG GT』を持ついうんは、確かに、アンタの云う通り、メガバンクを2つ買うてまうことにまで至っても、おかしゅうはないことなんや。『AMG GT』は、『大王イカ』やさかいな。巨大パワーのモンスターちゅうこともあるんやけと、なにせ希少品種や。NHKスペシャルで『幻の大王イカ撮影』ちゅう番組をやっとったが、それに匹敵する位の希少品種や。ワテは、ヤナセで本物見たことがあるんやが、これは、博物館で『大王イカ』の標本を見たのと一緒。動いてる『AMG GT』の生態は、殆どの人が見たことないで」




「『AMG』って、そんな希少品種まで生み出す力を持っているんですね!」

「『Eクラス』のパンフレットでも『AMG』の紹介に16ページかけとるで」

「なんか、そのうち、『プロの旅人AMG』いうものが始まりそうな気がしてきました。『ぷろのたびびとアーマーゲー』って呼ばれるでしょう!」

「あんな、正確には、『アーマーゲー』やないんや」

「ああ、『エーエムジー』なんでしょ?『BMW』が、『ベーエムベー』ではなく『ビーエムダブリュー』であるように」

「公式には、それもそやなんけどな、ドイツ語としても、『アーマーゲー』やないんや。ドイツ語なら『アーエムゲー』や。でも、『プロの旅人』なんかやったら、『アーマーゲー』でもかめへんやろ。どうせ、内容自体、怪しげなもんやさかいな」

「先生、それは、『プロの旅人』に対して、失礼ではありませんか」

「いや、『アーマーゲー』でも勿体ないくらいや。そや、あれや!」



(続く)




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