<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[やっぱり初代SLがいいカモメ(続き6)]
「せや、『死刑台のエレベーター』の話してたんや。アンタが、妙なこと云い出すさかい、講義がまた変な方向に行ってもうたやないか」
と、ビエール・トンミー先生は、講義を元の内容に戻そうとした。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『SLクラス』に関するものになり、初代『SL』について説明しようとしていたが、話は、映画『死刑台のエレベーター』に、そして更に、映画『カリフォルニア・ドリーミング』に逸れていっていたのを、先ずは『300SL』が出てくる『死刑台のエレベーター』に戻そうしたのだ。
「『死刑台のエレベーター』に格好エエ初代の『300SL』が出てくんのや」
「エレベーターで行く死刑台って、何階にあるのですか?」
「はあ?」
「『1階』ですか?『2階』ですか?」
「何、云いたいんや?」
「『1階』といっても、本当に『1階』なのか、それとも『2階』かもしれませんからね」
「アンタ、大丈夫か?自分が云うてること、分ってんのか?」
「『SNCF』の大家の先生には申し上げるまでもないことだと思いますが、フランスでは、単に『1階』といっても、『rez-de-chaussée』の『1階』と『premier étage』の『1階』とがありますからね」
「んん?おお、せや、せや。ああ、ワテは分るで。せやけど、なんのことか分らへん読者の皆はんには、アンタからちゃんと説明したげなアカンで」
「読者?意味が分りません。先生と私のとのiMessageが公開されているんでしょうか?ああ、先生は、私をお試しなんですね」
「おお、せやで。アンタのフランス語力の程度をな」
「まあ、フランスの読者の方には、説明不要だと思いますが….ええ、『chaussée』は道路で、『rez-de』は前置詞句で『すれすれ』とか『接して』っていう意味なので、道路に接しているフロアということになったんじゃないかと思います。で、そのフロアから数えて最初(1つ目)のフロアが、『premier étage』なんでしょうね。日本だと『2階』になりますが」
「おお、分っとるなあ。そこんとこは、イギリスとおんなじやで」
「え?イギリスも『1階』を『rez-de-chaussée』って云うんですか?」
「イギリスでフランス語を使う訳あらへんやろが。イギリスでは、『1階』は『ground floor』で、『2階』が『first floor』になっとるんや。そこんとこが、フランスと同じなんや」
「さすがです、先生。先生が、英語圏の女性とも『ふか~い』お付合いがあることは存じ上げていましたが、お相手はイギリスの女性だったんですね」
「もうエエ加減、そのパターン止めへんか」
「ところで、エレベーターで行く死刑台って、何階だったんですか?」
「このドアホが!別に死刑台が出てくるわけやあらへん。ごちゃごちゃ、云わんと映画をちゃんと観いな。大事なんは、『死刑台のエレベーター』に格好エエ初代の『300SL』が出てくることなんや。初代の『300SL』いうたら、アンタも関係なくはないとも云えなくはないかもしれない感じがしないとは云いきれん石原裕次郎とも縁が『ふか~い』んやで」
(続く)
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