<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[やっぱり初代SLがいいカモメ(続き)]
「アンタ、たまにマトモなこと云うさかい、こっちの調子狂うで。せや、ベンツの社内型番に付く『W』は、『Wagen』(クルマ)の『W』や。なんで、知ってんのや?また、デジタル・ハンターでもしたんか?」
と、ビエール・トンミー先生は、生徒エヴァンジェリスト氏に、ベンツの社内型番の説明をしていた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『SLクラス』に関するものになるところであったが、ベンツの社内型番へと少し脇道に逸れてきているのであった。
「いえ、以前、先生から、『ゲレンデヴァーゲン』(Geländewagen )の『ヴァーゲン』(Wagen )は、『フォルクスワーゲン』(Volkswagen)の『ワーゲン』(Wagen)と同じでクルマのことだ、と教えて頂いたからですよ」
(参照:【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その46])
「アンタ、意外にちゃんと、ワテの講義聞いとんのやなあ」
「当然です。先生の講義ほど為になる講義はありませんので」
「そこまで云われると、コソバイいうか、逆に、嘘臭う感じるで。因みにな、『Eクラス』の社内型番の変遷はと云うとな、こうなんや。W114 /W115 (エンジンの違い)→ W123 → W124(『Cクラス』の登場で後期から社外車種名が『Eクラス』となる )W210 → W211 → W212 →W213」
「さすが、凄い記憶力ですね、先生!」
「『Sクラス』は、W116 → W126 → W140(後期は、『Eクラス』と同じで社外車種名が『Sクラス』となる)→ W220 →W221 → W222 →W223や。『Cクラス』は、W202 → W203 → W204 → W205やでえ」
「何だか、眼が回る、というか、頭の中で『W』がグルグル回っている感じです。しかし、疑問があります。『SL』の社内型番は、何故、『W』ではなく『R』なのですか?やはり、『SL』の魅力が、若い人には刺激が強過ぎで『R』指定となったのですか?」
「ああ、それはな、『SL』の社内型番も、元々は、『W』やったんや。せやけど、ある頃から(1980年代やったかなあ)、クルマの形式毎に記号を変えたんや。セダンが『W』、クーペが『C』、ワゴンは、『T』か『S』で、ロードスター(つまり、『SL』やな)を『R』にしたんや」
「おお、なんとベンツ学の奥深いことでしょう!」
「でやな、『R129』の『SL』は、都心のワテに会社近くの駐車場にあってな、『いつかはSL』と思うとったんや。『R230』は、究極の『SL』やな。それまでの『SL』は、手動で屋根を外して、『どこに屋根保管場所あんねん』という問題があったんやが、これは、『R230』では、『バリオルーフ』でトランクに自動収納で解決や」
「ええ、ええ、ええ?『何ルーフ』ですか?」
「よう聞けえや。『バリオルーフ』や。ちゅうか、なんで読む文字を聞き直すんや?訳、分らんで」
「ルーフが屋根だということは分りますが、何ですか、『バリオ』って?『vario』ですか?」
「せや、アンタ、知ってんのか?」
「いえ、知りませんが、語感からそんなものかと思いました。でも、『vario』っていう言葉は知りません。『various』と同じ語源か、その短縮形のように思えますが」
「ああ、『vario』は、イタリア語やねん」
「ええ、ええ、ええ?!」
(続く)
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