<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[やっぱり初代SLがいいカモメ(続き4)]
「初代『SL』は、『300SL』やな。伝説のクルマや」
と、iMessageを生徒エヴァンジェリスト氏に送ったビエール・トンミー先生の眼は、何かを追うように虚空を泳いだ。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『SLクラス』に関するものになっていたが、『バリオルーフ』を採用した『R230』の『SL』には憧れたものの、その後の『SL』には興味はなく、ただ、初代『SL』だけはいいクルマだと今でも思っていると云うのだ。
「なんと云うても、ガルウィングのドアが格好エエで。ワテらが生まれたころのクルマや。フランス映画の『死刑台のエレベーター』に『300SL』が出てくるで。アンタも見たことるやろ、『死刑台のエレベーター』」
「ありません!」
「えろう、ハッキリ云うなあ。そやなあ、アンタ、フランス文学修士やけど、フランス文学に興味持ってた訳やないんやし、フランス映画にも興味はあらへんやろ」
「あの頃、興味があったのは、『カリフォルニア・ドリーミング』です」
「あの頃?どの頃や?」
「うっ…」
「ああ、1979年頃やろ。アンタが、あの『彼女』の尻ばかり追っかけてた頃やな。で、見たんかいな?」
「いえ…」
「一緒に見ようとして、できひんかったんやな」
「記憶にございません」
「なんや、また急に小佐野賢治みたいになりよって。そう云うたら、小佐野賢治が、国会で『記憶にございません』云うてたんも、1976年やさかい、おんなじ頃やな」
「記憶にございません」
「まあ、『カリフォルニア・ドリーミング』見てたら、アンタ、大変なことになってたかもしれんで」
「え?どういうことですか?」
(続く)
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