<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[『初めて』を捧げたビートル(続き2)]
「ワテの2台目の『ビートル』の『1303S』のエンジン音は、ケタケタにヒューヒューちゅう音が混じってたで」
と、ビエール・トンミー先生は、生徒エヴァンジェリスト氏に、2台目の『ビートル』のの『1303S』エンジン音をiMessageで聞かせた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『ビートル』になっていた。
「『1303S』は、最新式の最高グレードのビートルやったんや。尤も、生産中止やったから中古やけど、クーラーも勿論、あったし、これまた勿論、屋根も開いたで」
「私が乗せて頂いたのは、最初のだけですね?」
「そうや。大学の時に買ったんが、『1300』ちゅう型番の『ビートル』や。これはフロントウインドウが真っ平らやったで。リアランプもゴッツウ小さかったわ」
「『1300』のフロントウインドウは、まだ純であった先生と同じように、真っ平ら、真っ直ぐだったんですね。リアランプも、これもまだ謙虚だった先生と同じで、ゴッツウ小さかったんですね」
「就職して買ったんが、『1303S』ちゅう型番の『ビートル』で、これが、最終型やな。フロントウインドウも普通の車と同じに丸かったで。リアランプも巨大やつたで。今思うと、『1300』は、トラックの乗り心地やったな。『1303S』は普通の乗用車の乗り心地やったで」
「私は、『1300』に乗せて頂いた時、その乗り心地なんか、味わっていられませんでした。先生、覚えておいでですか?」
「何や?『1300』に乗った時のアンタの尻の状態なんか、知らへんで」
「尻のことなんかシリません、なんてダジャレで誤魔化さないで下さい」
「勝手にダジャレにすんやないで」
「『1300』の助手席に乗せて頂いた私は、ひたすら、すれ違うクルマや横を走るクルマ等に、『申し訳ありません』と、『1300』の中から三つ指ついて謝っていたではありませんか」
「はああ?何で、謝んねんな?」
「『皆さん、すみません。隣で運転している友人は、まだ免許取り立てで、交差点を曲がることもろくにできない男です。まだまだ『経験』不足なので、あっ、という間にイッテしまったりする(ええ、『スピード違反』です)等、ご迷惑をお掛けしております』と、先生になり代り、謝っていたんですよ」
「そんなん覚えてへんで。アンタが勝手にしてたことやろ。でも、『1300』の頃のワテは、まだクルマ乗んのも『初心者』やったんは確かやな」
「『1303S』のお乗り換えになったのは、『初心者』ではなくなったからですか?私ではなく、色々な女性を助手席に乗せるのに、乗り心地のいい『1300S』にお換えになったのですか?」
「確かに『1303S』の方が乗り心地よかったで」
「ふふ、『乗り心地』が良かったんですね」
「やめえな、もう。さっきも云うたように、『1300』はまっ平なフロントウインドウと小さなテールライトで従来の『ビートル』の継続車やったんやが、『1303S』は、『ビートル』の最終型で、少し豪華になっとんや。カーブドフロントウインドウ、大きなテールランプ、ふっくらしたボンネット、ボディサイドにも着いたウイカーなんかが特徴で、一目見て『オッ!最新型やんけ』と分ったで(ワテが買うた時は。もう生産終了やったんやが)。『ビートル』は、ドイツでの生産終了後も、ブラジルとメキシコで作られた続けられたんやが、それは、『1300』と同じデザインやったんや。せやから、『1303S』は、『ドイツ製でっせ』と確実に言える車種なんや」
「要するに、『乗り心地』がいい、という邪な考えで、『1300』から『1303S』にお換えになったのですね?」
(続く)
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