<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[『初めて』を捧げたビートル(続き7)]
「『DDB』は、正式には『ドイル・デーン・バーンバック(Doyle Dane Bernbach)』社のことや。広告会社やで、アメリカの」
ビエール・トンミー先生のiMessageによるその説明には、『DDB』に対する敬意が込められているように感じられた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が最初に乗っていたクルマである『ビートル』関するものとなっていたが、先生は何故か、広告会社『DDB』の名前を持ち出してきていた。
「『DDB』って知りませんが、アメリカの会社なのに、扇子を売っているのですか?」
「また訳の分らんこと云出だしよるなあ。なんで広告会社が、扇子売らなあかんねん」
「私もそう思います。しかし、先生が、『DDB』は、センスの塊だと仰ったではありませんか」
「あんなあ、『DDB』の広告はセンスがエエんや。『ビートル』が、アメリカでヒットした要因には、『DDB』の存在が大きいんやで」
「ああ、まだ『ビートル』の講義をなさっていたんですね」
「アンタが、講義を無理矢理にオゲレツな方向に持ってこうとしとるだけや。『ビートル』はな、最初、アメリカで売れへんかったんや。アメリカ人は馬鹿やさかいデカイ車が好きでやさかい、『ビートル』は、『なんや、こんなチンケな車』と不人気やったんや」
「おっと、先生。アメリカ人が馬鹿、というのも、先生の個人的見解というか、『う~ん、お・ば・か・さ・ん!』なんて感じの一種の愛情表現ですよね?」
「何を狼狽とんねん。iMessageの公開疑惑はますます深まるでえ」
「いえ、安心・安全ですので」
「訳分らんて。要するにや、『ビートル』は、『DDB』の宣伝でアメリカでも売れるようになったんや。『Think small.』ちゅう有名な広告があんねん」
「『Think small.』ですか。なるほど、逆『山本直純』ですね」
「ワテ、この『DDB』の『ビートル』の広告の本を買うたで。ワテの得意なフランス語でいう『esprit』の効いた広告やったで」
「『小さいことはいいことだあ!』なんてコピーをお気に入りなのは、先生が『大きいモノ』をお持ちだからなんでしょうねえ」
「もうやめえや、オゲレツはあ」
(続く)
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