<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[ユージローなブルーバード(続き10)]
「先生!真面目にお聞き下さい!」
と、iMessageでビエール・トンミー先生を叱る生徒エヴァンジェリスト氏には、いつもの氏らしくない真剣さがあった。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次に乗った『ブルーバード』に関するものとなっていたが、『ブルーバード』は『石原裕次郎』と関係があることを説明したところ、生徒エヴァンジェリスト氏は、その『石原裕次郎』が興した石原プロには『理念』、『思想』があったことを云い、そこから何故か、『地方銀行』について話し始めたのだ。そして、エヴァンジェリスト氏が、更に、『地方銀行』に関係があるのか、秋田出身の『町田睿(まちだ・さとる)』という人物のこと持ち出したところ、ビエール・トンミー先生は、秋田の『なまはげ』に引っ掛けたお巫山戯を口にしたのである。
「それ、アンタに云われとうないでえ。普段は、こっちの云うセリフやないか」
「『町田睿(まちだ・さとる)』さんは、富士銀行出身で、『荘内銀行』の頭取になられた方です。2018年にお亡くなりになられていますが」
「『荘内銀行』?」
「山形の地方銀行です。本店が山形の庄内地方の鶴岡にあるので、『荘内銀行』という名にしたのでしょう」
「はああん?『庄内』地方にあるのに『荘内』銀行やて、へんやないか?」
「ショーナイこと云わないで下さい。いいですか、『町田睿』さんが『荘内銀行』の頭取でいらした頃、金融庁は『リレバン』機能強化というものを地銀に求めるようになりました」
「『リレバン』?なんや、それ?『ピップエレキバン』みたいなもんか?」
「先生、お巫山戯が過ぎます」
「いや、巫山戯てへんで。『ピップエレキバン』みたいに『リレバン』ちゅう奴も貼っとくと、中小企業が元気になるんやないんか?」
「うっ….当ってはいませんが、外れているとも云えません。『リレバン』とは、『リレーションシップバンキング』のことで、日本語で云うと『地域密着型金融』です。地域に密着して信頼関係を築いて、地域の活性化に貢献することを金融機関に求めたものです」
「最初から日本語で云わんかい。それに、いつも云うてるやろが、ワテは、安易な言葉の省略はキライやで」
「この『リレバン』は、心ある地銀の人たちにとっては、余計なものだったと思います。地域に密着した金融を行う、なんてことは、云われずとも、地銀は、自ずとしていること、してきていることだからです。むしろ、当局からそう云われると(あ、当局って、この場合、金融庁のことです)、その実行状況についてまとめ、それを当局に報告しなかればならず、結果として、中小企業対策を練るよりも、むしろ、当局にどう報告をするかということに神経を使うことになるから(なったから)なんです。お客様への貢献が求められながら、金融機関の顔は、お客様に向かず、当局に向うという矛盾です」
「まあ、お役所関係ではありがちなことやな」
「『リレバン』を当局が『地方銀行』に求めることの是非は兎も角、『町田睿(まちだ・さとる)』さんは、雑誌『金融財政事情』(元々は、1950年に大蔵省所管の社団法人としてスタートした『金融財政事情研究会』が発行している権威ある雑誌です)に、この『リレバン』に関連した文章を寄稿をしているのです」
「『リレバン』、『リレバン』て五月蝿いで。ワテは、安易な言葉の省略はキライや、云うとるやろ」
「はっきりは覚えていませんが、2003年の1月6日号の『マーケットを選択できない地域金融機関は地元とのリレーションシップがすべて』という文章だったかと思います。『町田睿(まちだ・さとる)』さんは、その寄稿文の中で、この言葉お使いではありませんが、『擬似エクイティ融資』とも云うべきことを述べておいでなのです」
(続く)
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