<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[ユージローなブルーバード(続き6)]
「ああ、『栄光への5000キロ』ですか。石原プロモーション制作の映画ですね」
という生徒エヴァンジェリスト氏のビエール・トンミー先生宛のiMessageは、どこか醒めている様子が窺えた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次に乗った『ブルーバード』に関するものとなっていたが、『ブルーバード』は『石原裕次郎』と関係があり、その証左としてであろう、先生は、『栄光への5000キロ』という映画のこと持ち出してきたのだ。
「やっぱり知ってたか。それでこそ、石原プロ関係者やで」
「ですから、石原プロが私を欲していたかどうかは知りませんが、少なくとも私が石原プロを欲していた訳ではないんですう」
「『すう』て、口を尖らすんやあらへん。気色悪いでえ。でも、これで分ったやろ、『ブルーバード』と『石原裕次郎』とが関係あるんが」
「申し訳ありませんが、そこんとこ、分りません」
「はああ?『栄光への5000キロ』観たんなら、分るはずやで」
「え?『栄光への5000キロ』を観た?誰がですか?」
「何、惚けてんのや。アンタや。アンタ、『栄光への5000キロ』観たんやろ?」
「私が、『栄光への5000キロ』を観た?そんなこと、私、申し上げましたか?」
「え?観てへんのか?」
「観てません」
「なんでや?」
「興味ありませんから」
「アンタ、石原プロ関係者やで」
「先生もクドイですねえ。私、石原プロの窮状をなんとかせねば、という使命感に駆られたことがないと云えば嘘になるかもしれなくもないかもしれないことは否定はできないと一般には思われるであろうことに対して敢えて異を唱えることはしないだろうと捉えて頂いても構いませんが、石原プロ関係者というのは云い過ぎです」
「アンタの方が、よっぽどクドイでえ」
「何れにせよ、私、『裕さん』自身や石原プロの映画に興味は持っていません」
「アンタ、それ、衝撃の告白やで。いや、『François MAURIAC論』を書いたアンタやから、『告解』と云うた方がええかもしれへんが、『プロの旅人』の読者が、腰抜かすで」
「え?先生と私とのこのiMessage交換が『プロの旅人』で公開されているのですか?」
「アンタ、『石原裕次郎』や石原プロの映画に興味あらへんのに、なんで、石原プロ入りとかなんとか云うてたんや?」
(続く)
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