<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[ユージローなブルーバード(続き11)]
「ん、な、なにい、ジジイがエグいやてえ?」
とiMessageでいうビエール・トンミー先生の疑問は、勿論、生徒エヴァンジェリスト氏のiMessageを敢えて読み間違えてみせたものではあったが、エヴァンジェリスト氏の云っていることを理解できていないのは事実であった。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次に乗った『ブルーバード』に関するものとなっていたが、『ブルーバード』は『石原裕次郎』と関係があることを説明したところ、生徒エヴァンジェリスト氏は、その『石原裕次郎』が興した石原プロには『理念』、『思想』があったことを云い、そこから何故か、『地方銀行』について話し始め、かつて『荘内銀行』の頭取であった『町田睿(まちだ・さとる)』という人物が、『擬似エクイティ融資』とも云うべきことを雑誌『金融財政事情』で述べられたと云ってきたのであった。
「確かに、先生は、かなりエグいと思いますが、そんなことを申しているのではありません」
「おいおい、止めえやあ。ワシ、その『エグい』なんちゅうイマドキの言葉好かんで」
「いえ、『エグい』って、昔からある言葉だと思いますが」
「いや、今のワカモンが、いや、バカモンやろか、そいつらが、凄いとかいう時に使うとる言葉やろが。だったら、素直に『凄い』と云うたらエエんや」
「ものを食べた時に、アクが強くていがっらぽい、といったことをいうのが、『エグい』です。私は、その意味で使ったのです。だって、先生を口にすると、きっと『エグい』でしょうから」
「ウエーっ!アンタ、ワテを食うんやないで。気持ち悪いでえ」
「私だって、先生を食べたくはありませんし、私、先生のことを『エグい』と申したのではありません。私が申し上げたのは、『擬似エクイティ融資』です。これは、簡単に云うと、『地方銀行』の融資は、融資と云うよりも出資に近い、と云うことなのです。一種の極論かもしれませんが、元本は返してもらえなくともよく、利息分だけは返して頂ければいい、という考え方なのです。これって、まさに、融資と云うよりも出資ではないかと思います」
「おお、そのことか。ワテは、天下のハンカチ大学商学部出身やから、理解でけるで」
「さすが先生です。その先生ならご存じと思いますが、日本の中小零細企業は、自己資本が脆弱なところが多く、その弱い部分を支えているのが、『地方銀行』というか地域金融機関なのです。企業数で申しますと、日本の企業の99%以上は、中小零細企業です。その中小零細企業を支えるのが『地方銀行』なのです。より正確に申しますと、この場合の『地方銀行』は、第一地銀、第二地銀、信用金庫や信用組合を含めた地域金融機関のことです」
「おおおお、せやで。『シンキン』や『シンソ』も含めたらなアカンで」
「先生、私をお試しなのですね」
「ん、ん、んん?」
(続く)
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