2021年8月1日日曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その167]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[『初めて』を捧げたビートル(続き6)]



「しもたあ!知らん、知らん。気象予報士なんか、知らん!」


ビエール・トンミー先生は、明らかに狼狽していた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、『ビートル』に関するものとなっていたが、ビエール・トンミー先生が最初に乗っていたクルマである『ビートル』の『1300』がパンクしたことから、パンクしないタイア『ランフラットタイア』に話が展開し、更には、『ランフラットタイア』のお陰で、ビエール・トンミー先生のベンツ『Eクラス』のトランクは広大となり、二階建てになっており、そこに、先生の最近のお気に入りの女性気象予報士『野坂先輩』だって隠せることを、ついつい先生は認めてしまったのだ。


「女性を隠さずとも、見つかると都合の悪いものは隠せますね、トランクの秘密の場所に。いつかコロナが落ち着いて、先生と再会した時に渡す予定の、例の『ヒューマニエンス』の『インモー』DVDもそこに隠せるではありませんか」



(参照:【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その114]



「せやな。インモー関係資料を集めて隠さんとアカンな。家内は、二階建てのトランクのこと知らんさかいな」

「あれ?奥様に見つからないようにする為なんですか?インモー関係資料を隠すのは、奥様や世間様から隠すのではなく、あくまで、先生の研究成果を他の研究者に盗まれんようにする為なんですよね(表向きは)?」

「おお、せや、せや。貴重な資料やから『いかにも金庫でございます』という場所には隠せんで」

「『マルサ』ならぬ『マルイン』に見つからないようにすることが大事なんですね」

「『マルイン』?オゲレツな響きやし、アンタ、センスないで。その点、『DDB』は、センスの塊やったなあ」

「え?どうして急に『橋本真也』の話を持ち出されるのですか?」

「そっちこそ、何で、急に、その何や、橋本なんとかちゅう奴の名前を出してくんねん?体操の選手かいな?オリンピックで金メダルでも獲ったんか?前にも云うたけど、ワテ、オリンピックにはもう関心あらへんさかいに、その橋本なんとかちゅう奴のことも知らんで」

「なんだかんだ仰って、オリンピックのことよくご存じではありませんか。私も、オリンピックには関心はありませんが、体操個人総合で金メダルを獲ったのは、『橋本大輝』選手のようです。でも、『橋本真也』の息子は、『橋本大地』ですよ。亡くなった父親と同じプロレスラーになっています」

「また、プロレスの話かいな。なんで、『ビートル』のことでプロレスラーが出てくんのや」

「だって、先生が『DDT』を持ち出して来られたからですよ。『DDT』と云えば、『橋本真也』の得意技でしたからね。あ、『DDT』はプロレスの技ですよ、殺虫剤のことではありませんので、念の為」

「『念の為』も『のど飴』もいらへん。このアホンダラがあ。誰が、『DDT』なんて云うたんや。妙ちくりんなことばっかし抜かして、アンタ、頭から『DDT』かけてもらいや。アタマにシラミでも湧いてるさかい、訳の分らんことばっかし云うとんのとちゃうか」




「おお、さすが昭和20年代世代ですね。頭から『DDT』をかけられるなんてこと、今時の『ヤング』は、知らないと思います」

「だ・か・らあ、ワテは云うとんのは、『DDT』やのうて『DDB』やて」



(続く)




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