2021年8月16日月曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その182]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[ユージローなブルーバード(続き7)]



「私の石原プロ入りの噂はあったかもしれません」


という生徒エヴァンジェリスト氏のMessageは、ビエール・トンミー先生宛のものであったが、自らの来し方を振り返っているようでもあった。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次に乗った『ブルーバード』に関するものとなっていたが、『ブルーバード』は『石原裕次郎』と関係があり、その証左としてであろう、先生が、『栄光への5000キロ』という映画のこと持ち出したところ、エヴァンジェリスト氏は、『栄光への5000キロ』を見たことがないだけではなく、『石原裕次郎』や石原プロの映画に興味はない、と云い出し、では何故、自らの石原プロ入りが噂されたのかについて言及しようとしているようであった。


「何、他人事みたいな云い方すんのや。アンタ自身が立てた噂やないんけ」

「そして、『まき子夫人』(石原まき子:北原三枝)から電話が入っていたら、確かに、私、石原プロ入りを断ることはできなかったかもしれません」

「ワテの云うこと無視かいな。『まき子夫人』から電話が入らへんかったんは、『まき子夫人』がアンタの電話番号を知らへんかったから、云うんやろ」

「私が石原プロ入りを断ることはできなかったかもしれないのは、『石原裕次郎』や石原プロの映画に興味があったからなのではありません。既に申し上げました通り、実際、私は、『石原裕次郎』や石原プロの映画に興味はありませんでした」

「ほな、どないして、石原プロ入りしたかもしれん、云うのや」

「『理念』です。『思想』です」

「はああ?『リネン』に『シソウ』?誰か死んで、布で包みでもしたんか?」




「先生もなかなかおやりですね。書かれた漢字の読み方から読み間違いをするなんて、なかなかの荒技です」

「アンタの悪影響やな」

「石原プロには、『理念』があり、『思想』がある、と感じたからなのです」

「なんや大袈裟やで」

「石原プロは、ロケ先の宿泊ホテル/旅館で、夕食を済ませた後も、『裕さん』や『渡さん』の部屋に若手俳優を呼び、そこで更に飲み食いをさせるのです。若手俳優たちは、もう腹一杯で食べられなくなっても、『裕さん』や『渡さん』にそうとは云えず、部屋にある金庫に食べ物を隠したり、自らの浴衣の袖の中に隠したりで食べたふりをするくらいだったそうです。また、映画/ドラマの撮影の際には、十勝のおはぎを50個、100個単位で差し入れをするのが恒例でした」

「豪快やなあ。でも、それのどこが『理念』なんや?『思想』なんや?」

「若手俳優や映画/ドラマの撮影の俳優やスタッフへの心遣いなのです。『裕さん』や『渡さん』は、それが、『石原プロモーション』としてあるべき、採るべき姿勢だと考えていたのです。『栄光への5000キロ』だってそうです」

「はあ、『栄光への5000キロ』が?『栄光への5000キロ』に、『理念』、『思想』がある云うんかいな?」



(続く)






0 件のコメント:

コメントを投稿