2021年9月2日木曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その199]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[ホイラーなベンツへ(続き3)]



「安っぽい政治家のことなんか云うてへん」


というビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏宛のiMessageには、苛立ちが滲み出ていた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次の次に乗った『プレリュード』からベンツに乗り換えた事情説明となっていたが、『安全で高速で、クルマとしては最良の選択と判断した』という先生の説明に反応して、生徒エヴァンジェリスト氏が使った『安心・安全』という政治家が使うような言葉が、先生には我慢ならぬようなのであった。


「安っぽい政治家のことなんか、語るにも足らへんのや」

「ああ、この『コロナか』で顕になった政治家の安っぽさなんて、うんざりなさっているのですね」

「はああああん!アンタ、今、何云うた?!」

「へ?」

「屁なんかしとる場合やないで、もう一回、云うてみい!」




「え?!臭っちゃいましたあ?最近のiMessageって凄いですねええ。臭いまで送れるんですね」

「もう一回、云うてみい!、云うてんねん」

「政治家の安っぽさ…ですかあ?『コロナか』で顕になった…」

「止めんかいー、その『コロナ禍』いう云い方」

「いえ、私が申しましたのは、『コロナ禍』ではなく『コロナか』なんですがあ…」

「ははあ~ん、アンタ、態と云うてんのやな。せや、ワテ、『コロナか』いう云い方、何のことか分らへんかったんや。最初は、『コロナ下』のことかあ、思うたんや。でも、その内、どうやら『コロナ禍』いうてんのやと分ったんやが、『コロナ下』でも『コロナ禍』でも、どっちでもムカつく云い方や」

「『コロナ下』でもですか?」

「そや。『コロナ下』いう時の『コロナ』は、新型コロナでのパンデミック、とか新型コロナの猛威とかいう意味やろ。で、その『下』いうんは、その『コロナ』の状況、環境のまさに『下』(もと)で、ちゅうような意味やろ。せやったら、最初から、『コロナのせいで』とか『コロナで大変な状況で』とか云うたらええんや。『~下』ちゅうんは、話し言葉やあらへん、書き言葉や。その書き言葉を平気で口にすんのが気に入らへんのや」

「さすが、フランス文学を専攻した文学修士の友人でいらっしゃる」

「『コロナ禍』いうんは、もっと気に入らへん。『~禍』ちゅうような言葉、普通には使わへん。特に、話し言葉では使わへん。この『コロナ禍』で、と云うんやのうて、やっぱり『新型コロナの猛威にさらされている中で』とかなんとか云うたらええんや」

「その『コロナ禍』という言葉を平気で使っている政治家のことをやはり安っぽい、とお気に召さないのですね」

「あんなあ、安っぽい政治家のことなんか、語るにも足らへん、云うたやろ。そんなん、端から論外の外、ちゅうやつや。ワテが気に入らんのは、一般人や」

「私のような一般の民草ですね」

「アンタのどこが、一般の民草やねん。アンタは、草(民)は草でも、『んぐっ!』で他に類を見いへん猛烈にクサいオゲレツ草やで」



(続く)




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