<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[ホイラーなベンツへ(続き11)]
「隣の金髪女性は、『Oh, Mon Dieu!』と云ったのでしょ?」
と、生徒エヴァンジェリスト氏は、iMessageでビエール・トンミー先生の発言を、確かめるようにして訂正した。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次の次に乗った『プレリュード』からベンツに乗り換えた事情説明となり、ベンツは平気で150キロ位速度出る、という先生の説明に、エヴァンジェリスト氏が高速道路で150キロのスピードを出していいのか、と追及してきたので、それはドイツの話、と先生はかわそうとしたところ、先生の海外出張でのことへと話は逸れ、今は先生が行ったナイアガラの滝に及び、先生は、乗ったクルーズ船で隣合せた金髪女性が、先生の方に倒れこむようにして、ワテの股間に顔を近づけ、『モンディユー』のような言葉を吐いたが、それは、『モンデヤルウ!』と云ったのではない、と説明したところであった。
「んん?カタカナやと、『オー、モンディユー』ちゅうように聞こえたな」
「『SNCF』の大家の先生らしくもない。『Oh, Mon Dieu!』ってフランス語で、英語の『OH, My God!』と同じ意味なのはご存じのくせに」
「あ….ああ、知っちょるで。せや、『Oh, Mon Dieu!』や」
「隣の金髪女性は、倒れ込んだところにあった先生の『股間』に驚いたのでしょうねえ」
「あ、せやったんかあ。けど、それだけやで。船は混んでたさかいな、降りても、人がゴチャゴチャして、隣んいた金髪女性はどこにおるんか、分らんかったんや。こっちは、『研修』メンバー10人くらいに、講師が付いてツアー・コンダクターが同行して現地ガイドもいたさかいにな」
「やはり、気になって、その女性をお探しになったのですね」
「ちゃうで。ワテには、愛する家内がおんねん。せや、ワテ、ナイアガラの滝で泊ったホテルから、家内に電話したんや。『Sheraton Fallsview Hotel』や。ホテルの部屋からナイアガラの滝が一望に出来んのやで。ワテ、感動のあまり家内に電話して滝の音を聴かせたったんや」
「奥様は、ナイアガラの滝の音よりも、愛する夫の声を聞けたことがお嬉しかったでしょうねえ」
「まあ、ワテも家内の声を聞いて、早う帰りとうなったが、まだ、シカゴとミネアポリスも行かなあかんかったんや」
「シカゴやミネアポリスでも『お楽しみ』があったのですね?」
「シカゴやミネアポリスでもどこでも『お楽しみ』なんかあるかいな。シカゴで覚えとんは、『シアーズタワー』(今は、ウィリス・タワーいうらしいで)の展望階で見たシカゴの夜景の碁盤目状の街灯が地の果てまで続いていたことと、シカゴで食べたステーキが分厚くて美味だったことくらいや」
「『ロキシー』か『ヴェルマ』と『お楽しみ』ではなかったのですね。良かったですね」
「はああ?」
「『ロキシー』か『ヴェルマ』に殺されかねませんからね」
「ミュージカルの『シカゴ』やな。アンタ、観たことないやろ?」
「ええ、ありません」
「今、シカゴの話題になって、急いで『デジタル・ハンター』したんやな」
「シカゴの後は、ミネアポリスに行かれたのですね?」
「誤魔化しにかかっとるな。まあ、エエわ。これも先に云うとくが、ミネアポリスでも『お楽しみ』はあらへんかったさかいな」
(続く)
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